ギリアドは23日、抗体薬物複合体(ADC)「トロデルビ」について、キイトルーダとの併用療法によるPD-L1陽性乳がんの一次治療として厚労省に適応追加を申請を行ったと発表した。対象は、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性(HR-/HER2-)の手術不能または再発乳がんの一次治療。
今回の申請は、進行乳がんに対する前治療歴がなく、PD-L1陽性のHR-/HER2-の手術不能な局所進行または転移・再発乳がんの患者を対象に、トロデルビとキイトルーダの併用療法を医師選択の化学療法とキイトルーダの併用療法と比較する無作為化非盲検試験である国際共同P3試験(GS-US-592-6173試験、ASCENT-04/KEYNOTE-D19試験)の結果に基づくもの。本年2月13日に適応追加の承認申請をした免疫療法が適応とならないホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんに続く申請となる。
HR-/HER2-(通称トリプルネガティブ)乳がんは、進行が早く、再発や転移を起こしやすい、治療が難しい疾患だ。そのため、患者本人だけでなく、家族にも大きな負担がかかる。
特に、PD-L1陽性のHR-/HER2-乳がんの患者では、使える治療法が限られており、長く効果が続く治療への強いニーズがある。現在は、化学療法と免疫療法を組み合わせた治療が、初期治療のひとつとして行われているが、この治療の効果がどのくらい長く続くのか、疾患が進行した場合に次にどのような治療が選べるのかなどまだ十分に分かっていない点も多い。
従って、最初の治療段階から選択できる治療法を増やすことは、将来の治療の幅を広げ、患者一人ひとりに合った医療につながる可能性があり、この難しい疾患と向き合う患者の未解決課題に応えるための重要な一歩となる。

