
大阪府薬剤師会は6日、同会館で定例記者会見を開催し、乾英夫会長が国家戦略特区で今後実証実験が見込まれる受託薬局から患者宅への処方薬の「直送」について言及。「現在実施している調剤業務の一包化外部委託事業が、対人業務に繋がるエビデンスをきちんと確認した後に検討すべき」との考えを示した。
また、大阪府下の地域フォーミュラリー取り組みでは、「従来の八尾市、大阪市天王寺区、高槻市に加えて、堺市と守口市が進行中である」と報告し、「国も積極的に進めている。我々もその環境が整っているところからしっかりとサポートしていきたい」と訴求した。
大阪府薬が3月14日に実施した薬剤師のための予防接種に係る研修会にも触れ、「今回は、新規20名、更新20名の合計40名が受講した。非常時のワクチン接種など、要請があれば対応できる薬剤師を120人程度維持していく」と述べた。

国家戦略特区での「直送」の実証に関して道明雅代副会長も「患者さんを対象とした調剤業務の一包化外部委託事業に対するアンケートを見ても、薬局の対人業務においてその良さを実感している回答が少ない」と指摘。その上で「一包化でのエビデンスが出てから配送についても議論すべきである」と乾会長の考えを後押しした。
さらに、「大阪市内で実証実験参画薬局以外の薬局が調剤業務の一包化外部委託事業を行い、行政指導を受けた事例があった」と紹介。その上で、「このように同じチェーン薬局の中で、作業場のような形で進んでいくのは危惧する」と強調し、「現場の薬剤師の対人業務のさらなる充実に繋げるのが本来の目的である。効率性だけを重視すれば本末転倒になる」と警鐘を鳴らした。
また、大阪府下の地域フォーミュラリー取り組みにでは、乾会長が、「基本的に、八尾市、大阪市天王寺区、高槻市、堺市、守口市の近隣地区から拡大していきたい」と明言。それ以外でも「三師会で理解が合致した地域で進めていきたい。医師にもフィーが付けばある程度進んでいくだろう」との見通しを示した。大阪府下の地域フォーミュラリー推進では、大阪府も「事例集」を作成して地域に配布していく施策を推進している。

薬剤師のための予防接種に係る研修会については伊藤憲一郎副会長が「従来は参加者に日本薬剤師会のプログラム終了証を渡していたが、今回から大阪府薬のプログラム終了証を渡すようになった」と報告した。修了書の有効期間は、日薬2年間、大阪府薬3年間で、「今後も新規と更新を対象とした研修を続けて、120名体制維持を引き継いでいく」(伊藤氏)。
乾氏は、要指導医薬品の緊急避妊薬にも言及し、「大阪で1000件以上の薬局で受け入れ体制が整い、インフラはできた」と報告し、「大阪府薬では今後も相談者に寄り添える研修をしっかりと提供し、安心して来局して貰えるようにしていきたい」と抱負を述べた。

