ヴィーブヘルスケアは10日、開発中の第3世代インテグラーゼ阻害剤(INSTI)「VH184」の超長時間作用型製剤を用いたP1試験及び超長時間作用型カプシド阻害剤「VH499」のP1試験で良好な結果が得られたと発表した。
「VH184」のP1試験結果からは、単回投与により最長6か月間薬物濃度が維持される可能性が示唆された。別途実施されたin vitro試験では、耐性HIV株において、ビクテグラビルと比較した際の力価および耐性プロファイルが評価された。
また、米国コロラド州デンバーで開催された第33回レトロウイルスおよび日和見感染症会議(CROI 2026)において発表されたヴィーブヘルスケアの長時間作用型パイプラインに関する追加データでは、開発中のカプシド阻害剤VH499が、P1試験で概ね忍容性を示し、超長時間作用型製剤として年2回投与の可能性を支持する結果が示された。
これらの初期段階の知見は、lotivibart(広域中和抗体N6LS)を含む他の超長時間作用型製剤パイプラインの継続的な進展とともに、毎日服薬の負担を軽減し、HIVとともに生きる人々の治療選択肢を拡大するというヴィーブヘルスケアの取り組みを強固にするものである。
HIV非感染の成人を対象とした超長時間作用型製剤を用いたP1試験では、VH184は単回の皮下または筋肉内注射の2種類のいずれかの製剤が投与された。いずれの製剤も長時間作用型の特性を示し、そのうち1製剤では投与後7か月まで安定した薬物濃度が維持され、年2回の超長時間作用型投与間隔の実現可能性と、良好な活性を示した。
VH184製剤は概ね忍容性を示し、副作用の大半は、紅斑、疼痛、結節などの軽度(グレード1)の注射部位反応(ISR)であった。グレード2およびグレード3のISRは少数であった。VH184の安全性プロファイルは、これまでの試験結果と一貫しており、既承認のINSTIと同様のプロファイルを示した。
また、CROIで発表されたVH184のin vitro試験では、第2世代INSTIに対する耐性変異を有するHIVを対象としたビクテグラビルとの比較において、良好な耐性プロファイルを示した。VH184は、複数のINSTI関連変異を含むものを含め、幅広い耐性ウイルス株に対して活性を保持しており、高い耐性バリアを有する可能性が示唆された。
これらの結果を総合すると、VH184は、超長時間作用型投与の可能性を有し、INSTI耐性変異を有するウイルスに対しても幅広く作用を示す第3世代INSTIであることが示された。今後、P2b試験において、最適な投与スケジュールの検討および、HIVとともに生きる人々に対する年2回投与治療としての可能性を引き続き評価していく。
一方のVH499は、年2回投与の可能性を示すHIV非感染の成人を対象とした進行中のP1試験において、VH499は100㎎~1200㎎の用量で筋肉内または皮下への単回注射投与として評価された。
いずれの投与経路においても、長期間にわたり安定した薬物濃度が維持され、最長6か月までの超長時間作用型投与間隔の可能性が示されれた。
VH499は概ね忍容性を示し、最も多く報告された副作用は、グレード1または2のISRで、これらの副作用の大半は軽度から中等度で、短期間で消失した。重篤な有害事象(AE)は認められず、AEによる試験中止も報告されなかった。
今後の試験では、これらのデータを用いてVH499の投与スケジュールの最適化が検討される。これらの結果は、CROI2025で発表された概念実証データを基にしたもので、将来の超長時間作用型治療レジメンの構成要素としてのVH184およびVH499に関するエビデンスの蓄積に寄与する。
◆キンバリー・スミス ヴィーブヘルスケア研究開発責任者(M.D., MPH)のコメント
我々の研究開発は、治療のあり方を見直し、HIV治療が人々の生活の中で占める割合を小さくすることを目的としている。第3世代INSTIであるVH184に関する今回のデータは、耐性に対する高いバリアと、年2回投与の可能性を示している。カプシド阻害剤VH499の初期結果は、6か月以上の投与間隔の可能性を示している。
これらのデータは、HIVとともに生きる人々のニーズや価値観に応えることを目的として設計された超長時間作用型治療オプションを通じ、ヴィーブヘルスケアがHIV治療の将来を切り拓いていることを強く示すもので、HIVとともに生きる人々を対象とした初のINSTIベースによる年2回投与レジメンの導入に向けた当社の計画に重要な示唆を与えるものである。
