私の所属する市の薬剤師会では、年に3回、実務実習終了時に「まとめ発表会」を行っています。5年生の薬局実務実習が始まった当初からの恒例となっています。
始めたきっかけを思い出しますと、実務実習アドバンストワークショップに参加した時に、ご出席されていた大学の先生が、「各市薬剤師会での実務実習関連の行事があればぜひとも参加します」と言われた熱いお言葉に起因します。
「まとめ発表会」ではテーマは自由で、学生が各薬局で実習したことを5分ほどのパワーポイントにして発表します。データ作成やプレゼン力は年々上達し、それぞれが実習先の薬局の個性をうまく引き出すような内容になっています。私たち指導者にもいい刺激となり、次の実習の指導改善につながっていると思います。
発表会の参加者は実習生、指導薬剤師、大学の指導教官や指導代表者、市の環境薬務課、市薬剤師会の担当役員などです。毎回多くの参加がありますが、業務の都合で不参加の指導薬剤師もいます。
今回は緊急事態宣言の中での実習となったため、あえなく中断し、前半後半に分かれての実習となりました。実習生のモチベーションが下がってしまうのではという私たちの危惧をよそに、実習生たちは後半にも積極的に臨んでくれました。今回の発表会は実習生作成のパワポやPDFのデータを集め、CDRを各薬局の指導薬剤師と大学の指導教官に送付するかたちを取りました。
一堂に会する高揚感の中、緊張感を持って発表する機会を残念ながら提供することはできませんでしたが、これまで業務で参加できなかった指導薬剤師の先生方にも、他の薬局での実習内容を見て頂くことができたのではないかなと思います。また、今後の発表会にも応用できそうに思っております。私の薬局では、そのデータを使い、ミニ発表会を行いました。コロナに関する消毒のアンケート調査の発表に感心し、いい勉強会となりました。
薬剤師 宮奥善恵