住友ファーマは26日、開発中の新規ユニバーサルインフルエンザワクチン「fH1/DSP-0546LP」について、欧州P1試験の中間解析(交差反応性)で好結果を得たと発表した。
同ワクチンは、住友ファーマが創出した新規TLR7ワクチンアジュバント(DSP-0546)を用いたもので、幅広いインフルエンザウイルスに対する予防効果を有する。住友ファーマおよび医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBN)の難病・免疫ゲノム研究センター 山本拓也センター長、同センター内プレシジョン免疫プロジェクト西山紋惠プロジェクト研究員らが開発に取り組んでいる。
欧州P1試験は、18歳から40歳の健康成人144例を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験で、同剤(fH1(2㎍、8㎍)/DSP-0546LP[2.5㎍、5㎍、10㎍])、アジュバント非添加抗原製剤(fH1[2㎍、8㎍])、アジュバント単剤(DSP-0546LP[2.5㎍、5㎍、10㎍])またはプラセボを、3週間間隔(Day1、Day22)で2回筋肉内に投与した。
中間解析は、あらかじめ同試験の臨床試験実施計画書に規定された方法で、投与終了 4 週間後(Day50)までの事後観察結果として実施された。
交差反応性は、様々なインフルエンザ亜型由来LAHに結合し、交差防御活性を示すLAH31モノクローナル抗体※を標準物質として使用し、免疫学的測定法の一種であるELISA(EnzymeLinked Immunosorbent Assay)によって評価した。
同剤(fH1 8㎍/DSP-0546LP5㎍)投与群ではDay50におけるインフルエンザウイルス H1 及び高病原性鳥インフルエンザウイルスH5 のLAH に結合した抗LAH抗体濃度はDay1と比べていずれも上昇し、それらの幾何平均値(95%信頼区間)は、それぞれ2,994.54ng/mL(2,077.84-4,315.67)及び2657.93ng/mL(1556.89-4537.65)であった。
従って、同剤が毎年流行するインフルエンザウイルスであるH1N1亜型に対する抗LAH 抗体のみならず、高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1亜型由来のLAHに対する結合性抗体も同様に誘導することが確認された。
同試験は、投与1年後のフォローアップ観察まで継続し、探索的評価指標である抗体依存性細胞障害活性等についても評価中である。複数のインフルエンザウイルス亜型に対応し得るマルチサブタイプインフルエンザワクチンとしての早期実用化のために、引き続き研究開発を進める。

