「デュピクセント」 6~11歳の小児気管支喘息患者に対する小児用法・用量追加承認取得 サノフィ

 サノフィは22日、デュピクセント(一般名:デュピルマブ、遺伝子組換え)について、既存治療で喘息症状をコントロールできない6~11 歳の小児の気管支喘息に対する小児用法・用量に対する追加承認を取得したと発表した。
 喘息は、成人と小児を問わず、気道の慢性炎症を特徴として、発作性に起こる気道狭窄により、咳嗽、呼気性喘鳴、呼吸困難を繰り返す疾患である。
 日本では小児の喘息死亡率は低率で安定しており、小児喘息入院患者数は減少傾向であるが、国内大規模調査では6~12歳の喘息有病率は4.7%、6~8歳の喘息(喘鳴)の有症率は10.2%と報告されている。
 吸入ステロイド薬などの長期管理薬による基本治療を受けていても、一部の患者は症状のコントロールができず、睡眠不足や学校の欠席により学業成績の低下と関連しているといわれている。ケアをする家族にも社会的な負担がかかっている。
 また、小児における高用量の吸入ステロイド薬の長期使用は成長への影響も示唆されており、近年では小児期の重度な喘息症状が成人期の喘息寛解率や呼吸機能低下に影響を及ぼし得ることが報告されている。
 デュピクセントはIL-4、IL-13のシグナル伝達を阻害することで、喘息の気道炎症の主体である2型炎症反応を上流から下流まで広範囲に抑制する完全ヒト型モノクローナル抗体である。成人および 12歳以上の小児の気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)の適応症について、2019年3月に承認を取得している。

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