全身型重症筋無力症治療薬「アイマービー」新発売 J&J

 J&Jは12日、全身型重症筋無力症治療薬のヒトFcRn阻害モノクローナル抗体「アイマービー」(一般名:ニポカリマブ、遺伝子組換え)を新発売したと発表した。
 アイマービーは、本年9月19日に、「全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)」を効能・効果として製造販売承認を取得し、11月12日に薬価収載された。
 成人及び12歳以上の小児の全身型重症筋無力症(gMG)患者における持続的な症状コントロールが期待できる新たな治療選択肢となる。
 全身型重症筋無力症は、慢性の自己抗体疾患であり、持続的な疾患コントロールをもたらし、かつ安全性プロファイルが確認された新しい治療選択肢に対するアンメットニーズの高い疾患だ。
 全身型重症筋無力症患者の約95%がIgG抗体陽性で、それ以外は陰性である。さらに、陰性の患者においては神経筋接合部抗体値が低い、もしくはその可能性があることが明らかになっている。
 アイマービーは、免疫グロブリンG(IgG)(有害なIgG自己抗体を含む)を減少させるように設計された治療薬で、他の適応免疫機能及び自然免疫機能に対し影響を及ぼさない。現在進行中の国際共同P3相Vivacity-MG3試験とP2/3相Vibrance-MG試験の結果に基づき承認を取得している。

◆村井弘之国際医療福祉大学医学部脳神経内科学教授のコメント
 全身型重症筋無力症の治療においては、症状を緩和し、安定した状態を持続的に維持できる新たな治療選択肢が求められていた。今回のアイマービーの登場は、これら課題の解決に向けた大きな前進と言える。
 また、アイマービーは成人に加え、12歳以上の小児という幅広い患者層に対する新たな治療選択肢となった。より多くの患者さんの日常機能改善に貢献し、当たり前の日常を取り戻せるようになることを期待している。

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