シオノギファーマ金ケ崎工場 抗菌薬製造の国際認証「BSI Kitemark for Minimized Risk of AMR」取得 塩野義製薬

 塩野義製薬は4日、同社グループ会社のシオノギファーマの金ケ崎工場(岩手県胆沢郡)が、抗菌薬製造に関する国際認証「BSI Kitemark for Minimized Risk of AMR」を取得したと発表した。
 国際認証は多剤耐性グラム陰性菌感染症治療薬「セフィデロコル」の原薬製造および製剤製造の両工程に関して取得したもの。国内の抗菌薬製造施設としては日本で初めての認証であり、特定品目の原薬製造および製剤製造の両工程に対する認証取得は、世界で2例目となる。
 「BSI Kitemark for Minimized Risk of AMR Certification」は、グローバルなサプライチェーンに対して抗菌薬の責任ある製造を促進することを目的として、英国規格協会(BSI)が2023年に創設した認証制度だ。
 同認証は、抗菌薬の製造工程が、水生環境への有害物質の排出抑制や薬剤耐性(AMR)の拡大防止に関する国際的な基準に基づき適切に管理されていることを証明するもの。「医薬品の品目」「製造施設」「製造工程(原薬製造または製剤製造)」の組み合わせ単位で付与される。
 同認証は、現在、全世界で約90の単位に付与されている。今回認証を取得した金ケ崎工場は、抗菌薬の原薬から製剤までを一貫して製造する国内有数の拠点である。同工場は抗菌薬の自然環境への排出抑制・管理に関して厳格な体制を構築しており、本認証の取得により、同工場が環境への影響を最小限に抑えつつ国際基準に則った工程でセフィデロコルを製造していることが、第三者機関によって客観的に保証された。

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