6月13日に「ヒトのカラダを助ける工学」テーマにオンライン学術セミナー iCONM/CHANGE

少子高齢化で求められる新たな工学のあり方を探求

曽我氏

 ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)が進めるプロジェクトCHANは、6月 13 日午後2時より「ヒトのカラダを助ける工学」をテーマにオンラインセミナーを開催する。
 演者は、曽我公平東京理科大学先進工学部機能デザイン工学科教授。機能デザイン工学科は、2023年度に設立された新しい学科で、今年度から同大学院専攻科がスタートする。近未来で社会の中心となり活躍する大学生の将来を見据え、未来の課題への取り組みを目的とした新たな学科である。
 特に、少子高齢化が進む中で、高齢者の機能低下を支えるために必要な「ヒトの手」が年々足りなくなってきている。そこで、「ヒトの手」に替わり、ヒトのカラダの機能を助ける革新的な工学を創出する目的で誕生したのが「機能デザイン工学」という新たな工学領域になる。
 CHANGEでは、特に看護師や介護士といったケア人材の未充足を工学の力で補填しようとしており、「機能デザイン工学」の一部といえる。同セミナーでは、東京理科大学のこの新たな試みについて紹介するとともに、その中で、曽我教授が担う知能認識分野フォトニクス研究室における近赤外光の医療応用についても講演する。
 オンラインセミナーの概要および講演要旨は次の通り。
【オンラインセミナーの概要】

◆日時: 2025 年 6 月 13 日(金) 午後 2 時~午後 3 時 30 分(午後1時 45 分開場)

◆場所: ZOOM ウェビナーによるオンライン開催

◆演者: 曽我公平 東京理科大学先進工学科機能デザイン工学科 教授

◆演題: ヒトのカラダを助ける工学

◆参加費: 無料

◆参加登録: 下記サイトまたはQRコードから事前登録する。
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_fMXeP5ZmRrKTRmWkW5e9gQ#/registr
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◆申込締切:6月11日(水) 正午

【講演要旨】

 東京理科大学は、2023 年に「機能デザイン工学科」という新学科を先進工学部でスタートさせた。時代のニーズに応えた新たな工学とは何か?目前には様々な問題が山積している。だが、大学教育で考えるべきは学んだ学生が卒業後、社会の中核で活躍するのは10~30年後であるという事実がある。10~30 年後に我が国をはじめとした諸先進国が抱える問題とは何か?人口減少である。さらに年齢分布は高齢化している。現在すでに高齢者比率は高く、カラダの機能の低下を支えているのは「ヒトの手」だ。
 だが、高齢化と人口減少が導く未来では明らかにその「手」が足りない。そこで必要なのは「ヒトの手」に替わる工学である。ヒトのカラダの機能を助けるイノベーティブな工学を、デザイン思考の力を借りて創出しようというのが「機能デザイン工学科」という学科名に込められた意図となる。
 当学科ではヒトのカラダの機能を、頭の機能、内臓の機能、四肢の機能に分類し、それぞれ「知能認識」、「メディカル機能」、「運動ロボティクス」と名付け、4 研究室ずつ12の研究室で学科を構成している。詳細はホームページ(https://tus-senshin.design/kinoden/)参照。
 本講演では、機能デザイン工学科のコンセプトについて概説した後、知能認識分野フォトニクス研究室における近赤外光の医療応用について紹介する。
 

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