
日本製薬工業協会は22日、会長に宮柱明日香武田薬品ジャパンファーマビジネスユニットプレジデントが就任したと発表した。任期は2年。
同日開催された記者会見で宮柱氏は、「国民・患者さんの健康向上を価値の起点に経済や社会への貢献を実現していく」と明言。「未来の“医療のあるべき姿”を創り出すために、産業内外との連携を行い価値を共創していく」考えを強調した。
また、足元の課題への対応として、①類似薬のない革新的新薬の新たな評価の仕組み、②新薬創出等加算対象品の薬価維持、③市場拡大再算定の特例の廃止、④費用対効果評価制度の抜本的な見直しの議論開始、⑤顕在化しているドラッグ・ロス品目の解消に向けた政府と一体となった取組ーを挙げた。
宮柱氏は医薬品の社会的価値や産業としての可能性にも言及し、「国の成長戦略においても重要視されている。国内市場の活性化に加え、海外展開を通じて、日本の高度な創薬技術を世界に広めていくことは、経済全体の持続的な発展にも資するものである」と強調。その上で、「特にアジアを中心とした新興国市場の成長に伴い、日本の製薬企業がこれらの地域で存在感を高める意義は今後さらに大きくなる」と述べた。