田辺三菱製薬は13日、エダラボン経口懸濁剤「MT-1186」について、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応症とする承認申請を韓国食品医薬品安全処に2月28日に行ったと発表した。
申請は、同社連結子会社のミツビシ タナベ ファーマ コリアが実施したもの。
ALSは、運動神経が選択的に変性・脱落し、四肢、顔、呼吸筋等の全身の筋力低下と筋萎縮が進行的に起こる原因不明の神経変性疾患で、人種や民族的背景に関連なく、発病率は10万人に2人程度と言われている。
MT-1186は、ALS治療薬であるエダラボン点滴静注製剤(韓国製品名:ラジカット30㎎)と同一有効成分を含む経口懸濁剤である。
現在、韓国においては、エダラボンの投与経路は点滴静注に限られている。注射による痛みや投与のための通院など、ALS患者の負担を軽減するため、経口懸濁剤を新たなALS治療の選択肢として提供できるよう各国において開発を進めている。
MT-1186は、ALS患者を対象に、田辺三菱製薬の子会社であるミツビシ タナベ ファーマ アメリカ)が開発したエダラボン経口懸濁剤である。2024年4月にはALS患者への貢献が著しい(major contribution to patient care)製品として、米国FDAより希少疾病用医薬品排他的承認を受けている。
同剤は既に米国、カナダ、日本およびスイスで承認を取得しており、製品を患者に提供している。