カルビスタ ファーマシューティカルズ ジャパンは28日、遺伝性血管性浮腫(HAE)の経口急性発作治療薬「セベトラルスタット」について、厚労省による希少疾病用医薬品の指定を受けるとともに、同製品の承認申請を行ったと発表した。
セベトラルスタットはHAEの成人および 12 歳以上の小児患者を対象とした急性発作治療薬として開発中の経口投与可能な新規血漿カリクレイン阻害薬で、承認されれば、日本で初めての経口HAE急性発作治療薬となる。
同承認申請は、P3相KONFIDENT試験結果および進行中の非盲検継続投与KONFIDENT-S 試験のデータを含めて実施さたもの。
P3相KONFIDENT試験は、HAEの成人者および 12歳以上の小児患者を対象とする経口薬として、セベトラルスタット300mgおよび600mgの有効性および安全性をプラセボと比較検討する無作為化、二重盲検、3 群交差法の臨床試験である。
20カ国66の医療施設で実施され、136名のHAE患者が無作為に割り付けられたHAEを対象とした最大規模の臨床試験である。被験者は、1回のHAE発作につき最大2回分の用量の治験薬を服用し、試験期間中に最大3 回のHAE発作において治験薬を服用した。被験者は、無作為割付け前の90日以内に HAE 発作を2回以上起こした1型または2型HAE患者で、長期予防療法を受けていた患者も含まれている。
P3相KONFIDENT-S試験は、1型または2型HAEの成人患者および12歳以上の小児患者を対象とし、HAE急性発作治療におけるセベトラルスタットの長期的な安全性および有効性を検討する、多くの実臨床要素を反映した非盲検継続投与試験である。
カルビスタ ファーマシューティカルズは、米国において 2026年にセベトラルスタットの新規口腔内崩壊錠剤(ODT)の適応追加申請を行う予定で、同試験の被験者に対して治験薬を同剤形へ移行している。
承認されれば、口腔内崩壊錠剤は HAE患者にとって、さらに新たな経口急性発作治療薬の選択肢を提供することが期待されている。
◆ベンジャミン・L・パレイコカルビスタ ファーマシューティカルズ最高経営責任者(CEO)のコメント
今回の日本におけるセベトラルスタットの承認申請は、この重要な新しい治療薬をできるだけ多くのHAE 患者さんへお届けするという、私共の願いを大きく前進させるものである。
さらに、今回セベトラルスタットが希少疾病用医薬品に指定されたことは、日本において新規作用機序を有する効果的かつ経口投与が可能な HAE 急性発作治療薬が強く求められていることを示すと同時に、セベトラルスタットが、既存薬では解決できない困難を抱えている患者さんに対し、有用な解決策となり得ることを反映していると考えている。
当社は、HAE患者さんと医療従事者の皆様の治療環境を向上する上で、最前線に立てていることを誇りに思っている。