2025年日本国際博覧会協会は、シグネチャーパビリオン「Better Co-Being」のアテンダントスタッフユニフォームを発表した。同発表は、2025大阪・関西万博のテーマ事業「いのちを響き合わせる」を担当する宮田裕章プロデューサー(慶應義塾大学医学部教授)と共に行ったもの。
ユニフォームは、ファッションデザイナーの中里唯馬氏が企画・デザインを担当し、ゴールドウイン(本社:東京都)の協賛により開発・製作された。
一人ひとりの多様な豊かさと、未来への持続可能性の間で調和を取りながら歩み、共に考えるものの見方を「Better Co-Being」と呼んでいる。
現在に重きを置いた「Well-Being」のWellを、未来に向かうBetterに変え、「共に生きる」という意味のCo-beingと組み合わせた「Better Co-being」のコンセプトは、未来につながる持続可能性と一人ひとりの多様な豊かさが調和する考え方だ。
シグネチャーパビリオン「Better Co-Being」は、屋根も壁もなく、万博会場中央にある静けさの森と一体となって佇むパビリオン。ここでは文明の転換をもたらす技術の本質を「共鳴」であると捉え、境界を溶かす空間の中でアート体験を軸とした、人と人、人と世界、人と未来についての問いを共有する。
この共鳴の理念をユニフォームにおいても具現化するうえで、デザイナーの中里唯馬氏とゴールドウイン社が最適なCo-Creationパートナーと考えた。中里氏は、ファッションの枠にとどまらない多様なプロジェクトを通じて、人と未来をつなぐ挑戦的なデザイン活動で知られ、その哲学はパビリオンのコンセプトと深く共鳴している。
一方、ゴールドウイン社は、様々な環境での衣服の可能性を追求し続けており、人と世界をつなぐ存在として事業を展開している。
この二者の協力によって創造されるユニフォームは、アテンダントスタッフを介し人と人をつなぎ、パビリオンが表現する3つ共鳴を具現化し、支える重要な要素となっている。中里唯馬氏とゴールドウイン社が、Better Co-Beingに新たな価値を加えている。
◆中里唯馬氏のコメント
時間や場所に応じて多様に変化する太陽の光をインスピレーションに、着る人と、様々な環境に応じて、形や着方に無数のパターンが存在する衣服の状態をつくり出すことを目指した。
カタチある物が絶えず移ろい続ける有り様を意味するIMPERMANENCEという言葉を、このユニフォームを表す言葉としてタイトルに添えたいと思う。