メタボ割合、貧血該当者割合減少目指して
ロート製薬は27日、同社食堂(食事提供:シダックスコントラクトフードサービス)で提供するメニューについて、「スマートミール(健康な食事・食環境)」認証の最高ランクである三ツ星(基準:しっかり)を取得したと発表した。
スマートミールとは、健康な食事・食環境コンソーシアムが推進する「健康に資する要素を含む栄養バランスのとれた食事」の通称である。厚労省の「生活習慣病予防その他の健康増進を目的として提供する食事の目安」(2015 年 9 月)を基本とし、主に女性向けの栄養バランスを考えた「ちゃんと」と、栄養バランスと満足感を両立した「しっかり」の2種の基準で認証される制度である。どちらの基準も必須項目を満たすことで一ツ星、さらにオプション項目を多く達成することで星が増えていく(5 項目達成で二ツ星、10 項目以上で三ツ星)。
ロート製薬では、2021年、2023年に向けての健康指標を設定。健康の土台となる8つの指標を具体的に掲げることで、社員一人ひとりが日々の生活を見直し Well-beingの実現に向けて自走できることを目指し、健康経営を進めてきた。8つの指標のうち、「メタボリックシンドローム(メタボ判定+メタボ予備軍判定)該当者の割合」および「貧血該当者(女性)の割合」については目標値に対する乖離が大きい結果となり、重点的に取り組むべき課題の1つと捉え、同社食堂で提供する新しいメニューの検討を重ねてきた。
同社食堂において食事提供を受けるシダックスコントラクトフードサービスと共に、健康に配慮したメニューの開発に取り組んだ結果、本年2月にメニューを刷新。「いいことランチ」「鉄ちゃんとランチ」の2 種の定食の提供を開始した。
メタボリックシンドローム該当者の割合減少を目指し、「いいことランチ」では塩分制限や野菜70g以上を含むなどの認証基準をクリアし、本年8月1日付でスマートミール認証最高ランクの三ツ星を獲得した。
また、鉄分の補強を目的として、常時鉄分5㎎以上を含む「鉄ちゃんとランチ」のほか、鉄分強化米を使用したご飯を提供している。
新メニュー導入直後(2024年3月)と3か月後(2024年6月)で、有志の女性社員24名のヘモグロビン値の変化を測定した。 その結果、3月時点で基準値の12.0g/dlを下回っていた13名において、3か月後に全員のヘモグロビン値の改善が確認された。「鉄ちゃんとランチ」の意識的に選択や、鉄分強化米の摂食による効果も大きいと考えられる。