ジェムテサ 前立腺肥大症を伴う過活動膀胱での適応追加申請を米国FDAが受理 住友ファーマ

 住友ファーマは14日、β3 アドレナリン受容体作動薬「ジェムテサ」について、前立腺肥大症を伴う過活動膀胱(OAB)を対象とした米国FDAへの適応追加申請が受理されたと発表した。
 OABを対象としたジェムテサ1日1回75mg投与に関する適応追加申請が受理されたもので、米国子会社の住友ファーマアメリカが13日(現地時間)に公表した。
 FDAは処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づき、同剤の審査終了目標日を2024年度第3四半期としている。同剤が承認されれば、前立腺肥大症を伴う OABを適応症とした初めてかつ唯一のβ3 アドレナリン受容体作動薬となる。
 同適応追加申請は、前立腺肥大症に対して薬物治療を受けているOAB患者約 1100 名を対象に、ジェムテサを24週間投与した際の同剤のプラセボ投与群に対する有効性、安全性および忍容性を評価した多施設共同、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照のP3試験(URO-901-3005試験)結果に基づいている。
 同試験において、2つの主要評価項目である、投与12週目の「1 日あたり平均排尿回数」および「1 日あたり平均尿意切迫感(制御が困難な突然の排尿衝動)回数」のベースラインからの変化量において、同剤投与群は、プラセボ投与群に対し、統計学的に有意な減少を示すとともに、一晩あたり夜間排尿(夜間に排尿のために起きる)回数および1日あたり切迫性尿失禁(尿意切迫感直後の意図しない排尿)回数を含む、全ての副次評価項目においても、同剤投与群は、プラセボ投与群に対し、統計学的に有意な改善を示した。
 また、これまでに実施した同剤の臨床試験と比較して新たな安全性シグナルは認められず、一貫した安全性プロファイルが示されるとともに、総じて良好な忍容性が示された。

◆中川勉住友ファーマアメリカ社長兼CEOのコメント
 今回の適応追加申請受理は、OABや前立腺肥大症などの泌尿器疾患を患う人々のために、新たな治療法を提供するという私たちの取組にとって重要なマイルストンである。
 FDAが本剤のP3試験のデータを申請資料として認めてくれたことを嬉しく思う。私たちは、前立腺肥大症に対して薬物治療を受けているOAB 患者さんに、新しい、安全で効果的な治療選択肢として本剤を提供することができるよう、審査期間中を通してFDAに協力していく。

タイトルとURLをコピーしました