小野薬品は19日、オプジーボとRelatlimabの固定用量配合剤について、進行疾患に対する1回以上4回以下の前治療後に疾患進行したマイクロサテライト安定性(MSS)の進行大腸がん(mCRC)を対象としたP3試験(RELATIVITY-123試験)を中止すると発表した。
提携するブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)が15日に公表したもの。
同臨床試験の中止は、予め計画された独立データモニタリング委員会による解析に基づき、同試験終了時に主要評価項目を達成する可能性は低いと判断されたため。
中止勧告は、安全性への懸念に基づいたものではない。同試験の安全性プロファイルは、ニボルマブとRelatlimabの固定用量配合剤で以前に報告されているものと一貫している。
他のがん腫に対するニボルマブとRelatlimabの固定用量配合剤の評価に関しては、計画通り継続される。これらの結果は、現在、承認されている切除不能または転移性悪性黒色腫患者に対する適応症には影響はない。
BMSは、治験担当医師がRELATIVITY-123 試験に登録された患者に対する次の適切なステップを決定できるよう、治験担当医師とデータを共有する。また、同試験のデータの評価を完了し、学会で結果を発表するために治験担当医師と連携していく。
◆Jeffrey Walch BMSバイスプレジデント兼グローバルプログラム責任者(M.D.、Ph.D.)のコメント
進行大腸がんはアンメットニースが高く、治療困難ながんである。高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)大腸がん患者の治療は進歩しているが、マイクロサテライト安定性(MSS)大腸がん患者に対しては、後期治療では依然として治療選択肢が限られている。
これまで、免疫療法のMSS大腸がんに対する有効性は限定的であり、我々はこの患者集団に対して意義のある臨床的ベネフィットを示すものと期待していたので、今回の結果には失望している。
BMSは、引き続き、MSI-HまたはdMMR大腸がんに対してオプジーボとヤーボイを含む免疫療法薬の開発に取り組んでいく。