生薬原料製造等を業とする小城製薬(大阪市、社長:小城忠明氏)は、13日に京都府から同社亀岡工場(京都府亀岡市)が、12月14日から来年1月22日の40日間に亘る医薬品製造業の許可に係る業務停止命令を受けたことを明らかにした。
同工場の業務停止処分は、成分及び分量が承認と異なる医薬品を製造していたため。本年7月に京都府より行われた無通告査察時に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に対する違反が発覚した。
同社は、これを契機に全ての品目の製造及び出荷を自粛し、その間、原因調査を進めると共に調査結果を京都府に報告。 その結果、京都府より今回、亀岡工場の業務停止処分を受けたもの。業務停止処分の原因となる事実は次の通り。
(1)成分及び分量が承認と異なる医薬品を製造した。
(2)医薬品製造管理者は、製造所の従業者への監督や製造所の構造設備及び医薬品その他の物品を管理できる状況ではなかった。
(3)医薬品製造管理者は、法並びに医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準のGMP省令に関する製造の管理に係る業務を適切に行うことができる状況ではなかった。
(4)責任役員は、医薬品製造管理者が承認と異なる医薬品を製造していることを報告したにも関わらず、法令遵守のための必要な措置を講じなかった。
(5)製造所において承認と異なる医薬品の製造やGMP 省令が遵守されない状況が発生しており、責任役員は、医薬品の製造の管理に関する業務その他の製造業者の業務が適正に遂行することにより法令が遵守される体制を適切に構築していなかった。
(6)小城薬品は、京都府による立入検査において、虚偽の記録を提示するなど立入検査を妨害した。
(7)亀岡工場において、GMP省令に基づく製造・品質関連業務が適切に行われていなかった。
今後、小城製薬は、「全ての業務及び活動において違反行為が行われないよう第三者の提言を参考にしながら改善に向けた計画を策定し、行政に対して報告すると共に、全社員一丸となった業務改善に取り組んでいく」方針を示している。