第一三共は、DS-7300(I-DXd、抗B7-H3抗体薬物複合体[ADC])のグローバルP1/2試験における複数の前治療を受けた小細胞肺がん患者を対象としたサブグループ解析の最新データを9月9日から12日までシンガポールで開かれた世界肺がん学会(WCLC 2023)で発表した。
それによると、有効性は、用量漸増パートに登録された化学療法による前治療歴のある小細胞肺がん患者21名において、客観的奏効率は52.4%(完全奏効 1名、部分奏効 10名)であった。
また、奏効期間の中央値は5.9ヵ月、無増悪生存期間の中央値は5.6ヵ月、全生存期間の中央値は12.2ヵ月であった。
安全性については、新たな懸念は認められず、同試験の全患者集団と同様の傾向であった。グレード73以上の有害事象は、36.4%の患者に認められた。間質性肺疾患(ILD)については、ILD外部判定委員会により、1名(グレード2)が本剤と関連のあるILDと判定された。
第一三共は、同試験結果に基づき、現在進行中の進展型小細胞肺がん患者を対象としたP2試験を含め、同剤の開発を加速させていく。