「大阪および大阪・道修町に関する調査 2022」結果公表 田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は16日、「大阪および大阪・道修町(どしょうまち)に関する調査 2022」結果を公表した。同調査は、11月22~23 日に開催される神農祭にあわせて2016年から大阪および道修町の認知度調査を毎年実施している。調査結果では、道修町が読めるのは60歳代でも6割未満、「くすりの町」の認知も過去最低している実態が判明。大阪・関西万博の認知は 96.2%と高水準、6割が万博公式キャラクターの「ミャクミャク」を認識していることも明らかになった。
 田辺三菱製薬は、創業から344 年の歴史ある製薬企業で、本社ビルを構える大阪・道修町 (どしょうまち)は、江戸時代から「くすりの町」として知られている。同社は、地域の活性化に取り組んでおり、その一環として大阪および道修町の認知度調査を毎年実施。7年目となる今年の調査では、道修町の認知低下が進む傾向が現れ、認知向上のさらなる取り組みが必要な結果となった。調査結果のポイントおよび設問と結果は次の通り。

【調査結果のポイント】
◆ 道修町を正しく読めた方は 29.2%と依然低水準で、この7年で初めて60 歳代でも6割を切る。道修町を「くすりの町」と認識する比率も過去最低を記録。
◆大阪・関西万博の認知は 96.2%と、この3年で最も高く、今年7月に決定した公式キャラクター「ミャクミャク」は、公表後わずか4か月で 61.2%がその愛称を認識

【大阪および大阪・道修町に関する調査 2022 設問と結果】

1、「以下の大阪の地名に読みがなをつけてください」の問いに正しく回答できた方の割合
道修町を「どしょうまち」と正しく読めた人は 29.2%と、今年も他の大阪の地名と比較して低い状態が続いた。


 年齢別では若い方ほど読めない傾向が続くほか、同調査を開始した2016年には、60歳代の70%以上が道修町を読めていた一方で、今年初めて6割を切るなど、年代を問わず道修町の認知が低下していることが伺える結果となった。
なお、その他大阪の難読地名を自由回答で聞いたところ、杭全、枚方、住道矢田、野江内代など比較的よく挙げられる地名だけでなく、出灰や点野など、道修町同様読めそうで読めない地名のほか、毛人谷、依羅、東雲東町、茱萸木、河堀口、廿山など、読むに読めない地名などが約80寄せられ、大阪の歴史や文化の奥深さが改めて伺えた。

2、「大阪・道修町について知っていることをお選びください」への回答(複数回答可)
 道修町を、江戸時代から今日まで続く「くすりの町」と認識する割合は、それぞれ25.7%と23.2%と、2016 年の調査開始以来最も低い数値となり、「道修町について知っていることはない」の回答が過去最多となった。
 特に、60歳代でも、道修町を現役の「くすりの町」としての認識する割合は 39.4%まで落ち込み、20歳代の6.7%と比較すると高いものの、これまでで最も低くなった。
 毎年 11 月 22~23 日に開かれる神農祭の認知もこの7年で初めて10%を割り込む一方、訪問意欲をたずねたところ、51.8%が「ぜひ機会を作って行きたい」や「タイミングがあえば行ってみたい」と答え、半数以上が興味を示した。

3、大阪の代表的な産業(紡績、商社、製薬、家電、洋酒、町工場)に対する認知の割合
 道修町を「くすりの町」と認識する割合が過去最低を記録する一方で、製薬は大阪を代表する産業であると認識する割合は61.6%と、過去最高だった昨年の 63.1%に次いで高い数値であった。
 6割以上が製薬を大阪の産業と認知する中、それをリードするのが道修町であることを伝える取り組みが、今後重要であることを裏付ける結果となった。

4.大阪の出来事に対する認知の割合
 大阪の古代史に対する認知は、近世以降の歴史と比較すると依然高くない一方、「よく知っている」や「聞いたことがある」と答えた割合は 2020年以降の調査で最も高くなり、古来大阪は政治や国際貿易の中心地だったことの認知が、広がりつつある傾向が見てとれた。
 大阪が舞台の1970年と2025年の万博に対する認知は高く、特に田辺三菱製薬も「三菱未来館」のパビリオン構成員として参画する2025年の万博への認知は、2020年以降の調査で最も高くなった。
 また、その公式キャラクター「ミャクミャク」の愛称を他キャラクターの名前も含む4択で聞いたところ、正答率は全体で61.2%、年代別でも20歳代で51.4%、30 歳代で 59.1%、40 歳代で 65.9%、50歳代で66.3%、60 歳代で1.0%と、年齢を問わず広く認知されており、関心と人気の高さが伺えた。

5.田辺三菱製薬が日本で最も歴史ある製薬会社であることへの認知の割合

 田辺三菱製薬は、1678 年に創業し、研究開発型製薬企業では日本で最も歴史のある会社である。このことを知っていると答えた人は 16.1%であった。

これからも同社は、田辺三菱製薬史料館の公開や上方芸能に親しむ会など、さまざまなメセナ活動(企業による芸術文化支援活動)を通して、道修町と医薬品を起点に大阪の歴史と文化を発信する取り組みを続け、地域コミュニティーの一員として、地域の振興と認知向上に一層貢献していく。

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