臨床試験参加者との連絡手段としてLINE活用本格導入 シミックヘルスケア

 シミックヘルスケアは、臨床試験参加者(被験者)とのコミュニケーションにおいて、LINE WORKS及びLINE(ワークスモバイルジャパン)を用いた被験者とのコミュニケーションを本格展開していく。
 臨床試験参加者(被験者)とのコミュニケーションに、LINE WORKSを用いたテスト運用を行い、安全かつ安定的な運用が確認できたため。
 臨床試験を実施する医療機関で被験者のサポートを行う「治験コーディネーター(Clinical Research Coordinator、CRC)」は、被験者の来院スケジュールの調整、併用薬の確認や体調不良時の連絡、被験者日誌の入力確認やリマインド等、被験者と様々なコミュニケーションを行う必要がある。
 被験者との主な連絡手段となる電話やメールでは、不在着信への対応等、被験者とのコミュニケーションにおいてタイムラグが生じ、担当CRCの業務時間外(夜間・休日等)の負担増に繋がる課題があった。
 シミックヘルスケアでは、2019年8月よりLINE WORKSを導入し、社内のコミュニケーションツールとして活用してきた。LINE WORKSは、国内で広く普及しているLINEと唯一接続できるビジネスチャットで、被験者との新たな連絡手段として、臨床試験にも活用するための検討と準備を重ねてきた。
 テスト運用に当たっては、本格展開後の運用に万全を期すため、プライバシーマーク(Pマーク)に基づいた各種手順を整備し、セキュリティ面はもちろん良好な環境下で運用できることが実証された。被験者もLINEは馴染みがあり、登録や操作方法も容易であると好評である。
 また、被験者と担当CRCの1対1の接続だけでなく、グループトーク機能の活用により、担当CRCの工数の大幅削減や負担軽減も確認され、より効率的な臨床試験実施が可能となることが確認できた。
 シミックヘルスケアでは、今回のテスト運用結果を踏まえ、今後各試験における被験者との連絡手段に、順次LINE WORKSを導入していく予定である。

坂﨑孝平シミックヘルスケア・インスティテュート常務執行役員事業企画本部長のコメント
 今回、我々がLINE WORKSを活用した臨床試験支援体制を整えたことで、多くの方が日常生活の中で利用されているLINEを、臨床試験参加中のコミュニケーション手段としてそのまま利用頂けることになった。これにより、LINEが持つグループメッセージや通知、画像送信などの様々な機能を臨床試験参加中にも使えるようになり、電話やSMSでは実現できなかった利便性や業務効率を生み出すことが可能となる。
 また、これまで1対1になりがちであった被験者とCRC間のコミュニケーションをチームでフォローすることが容易になり、長年CRCの共通課題であった休日・夜間等の電話応答などの心理的負担の軽減にも効果を発揮するものと期待している。
 今回の導入に際しては、個人情報保護ならびにセキュリティ面にも配慮した業務手順と運用体制を整えているので、段階的に弊社の全ての臨床試験支援で導入を進めて行く予定である。

タイトルとURLをコピーしました