武田薬品は25日、ALK阻害薬による治療歴のない進行性未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子転座陽性(ALK陽性)の非小細胞肺がんの成人患者に対するALUNBRIGとクリゾチニブを評価したP3相試験(ALTA-1L試験)の最新情報を発表した。
試験結果では、2年以上の追跡後も、ALUNBRIGが登録時に脳転移を有した未治療の患者に対する治験責任医師評価において、病状進行または死亡リスクをクリゾチニブと比べて76%低下させた(ハザード比[HR]: 0.24、95%信頼区間[CI]: 0.12-0.45)。
また、ALUNBRIGは、全患者においても病状進行または死亡リスクをクリゾチニブに比べて57%低下させた (HR: 0.43、95%CI: 0.31-0.61)。
これらのデータは、シンガポールで本年11月23日に開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO:)2019アジア大会のPresidential Sessionで発表された。
なお、ALTA-1L試験の結果は、治験責任医師と盲検化された独立審査委員会(BIRC)によって評価、報告されたもの。主要評価項目であるBIRCの無増悪生存期間の評価では、2回目の中間解析のデータカットオフ時点(本年6月28日)におけるHRは、0.49(95%CI: 0.35-0.68、ログランク P<0.0001)で、病状進行リスクを51%低下させることが示された。