ウパダシチニブ 潰瘍性大腸炎対象P3寛解導入療法・維持療法試験結果がランセットに掲載 アッヴィ

 アッヴィは15日、ウパダシチニブについて、既存治療または生物学的製剤で効果不十分、効果減弱または不耐容であった中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎を対象とした3つのP3相ピボタル試験(U-ACHIEVE寛解導入療法試験、U-ACCOMPLISH試験およびU-ACHIEVE維持療法試験)結果がランセットに掲載されたと発表した。
 この3つの試験から得られたデータに基づき、各国の規制当局への承認申請が行われ。論文では、プラセボ群と比較し、経口ウパダシチニブを寛解導入療法として8週間、または維持療法として52週間投与した患者さんの臨床的寛解と内視鏡的改善を評価した2つの寛解導入療法試験ならびに1つの維持療法試験における、有効性および安全性の結果が公表されている。
 欧州連合(EU)において、ウパダシチニブの潰瘍性大腸炎に対する使用は承認されておらず、各国保健当局による本剤の安全性および有効性の評価が進められている。
 潰瘍性大腸炎は、大腸における慢性、特発性の免疫介在性の炎症性腸疾患(IBD)である。直腸からより近位の結腸までのさまざまな範囲で粘膜炎が持続的に生じる。
 潰瘍性大腸炎に特徴的な徴候および症状は、直腸出血、腹痛、血性下痢、しぶり腹、便意切迫および便失禁が挙げられる。重い症状と予測不可能な疾患経過は、患者にとって大きな負担となる場合もあり、しばしば生活に支障をきたすことも報告されている。
 潰瘍性大腸炎の経過は、患者によって異なり、寛解から慢性難治性疾患までさまざまな経過をとり、ときには外科手術やがんなどの合併症発症に至る場合もあり、死亡するケースもある。

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