
リベロジックは7日、Webアクセシビリティ自動診断ツール「Lente Scan」の提供を開始したと発表した。
Lente Scanは、診断したいWebページのURLを入力するだけで、WCAG 2.2のレベルA・AAを基準とした自動診断を実行できるWebサービスだ。アカウント登録をしなくても、検出された問題と解説を無料で確認できる。
オープンソースのアクセシビリティ検証エンジン「axe-core」に加え、自社開発の独自検出エンジン「Lente Detect」を搭載。IAAP認定WAS(Web Accessibility Specialist)保持者の知見を体系化した辞書に基づき、問題の背景や修正の方向性まで分かりやすく提示する。
2024年4月に施行された改正障害者差別解消法により、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化された。Webサイトやデジタルサービスにおいても、多様な利用者が必要な情報や機能へアクセスできる環境づくりへの関心が高まっている。
一方、Webアクセシビリティの診断には専門的な知識が必要だ。一般的な自動診断ツールでは、エラーが表示されても、その背景や修正方法を判断しにくい場合がある。
また、自動診断で確認できるのはWCAGの達成基準の3〜4割程度とされ、コンテンツの意味、キーボード操作、スクリーンリーダーでの体験といった残りの領域には、人による確認が不可欠である。自動診断を活かすには、どこまでが自動で確認でき、どこからが人の確認を要するのかが分かることが重要になる。
リベロジックは、アクセシビリティ診断と改善支援の現場で培った知見をもとに、検出した問題の背景や修正の方向性を解説し、人による確認が必要な領域まで率直に示すツールとして、Lente Scanを開発した。Web制作者や企業のWeb担当者が、日常の制作・運用の中で利用できることを目指している。
「Lente Scan」の主な特徴と利用の流れは次の通り。
【主な特徴】
1、URLを入力するだけで診断
診断したい公開ページのURLを入力し、「診断開始」を押すだけで検査を実行します。アカウント登録をしなくても利用でき、検出された問題と解説を確認できる。
ログインが必要なページや開発中のページについては、対象ページのHTMLを貼り付ける診断方法も用意している。

2、axe-coreと独自エンジン「Lente Detect」を統合
axe-coreによる検査に加え、リベロジックが独自に開発したLente Detectを使用する。ランドマーク構造、テーブルの意味構造、ARIA属性の整合性などを追加で確認し、単一の検出エンジンだけでは把握しにくい問題を補完する。
これにより、axe-core にルールが存在しない約30項目を追加で検出できる。
3、専門家の知見に基づく解説
IAAP認定WAS保持者が整備した独自辞書に基づき、各問題が利用者へ与える影響、関連する達成基準、修正の方向性を表示する。
有料のProプランでは、診断対象ページのHTMLに即したAI修正案や、コントラスト改善のための色提案も利用できる。
4、自動診断の限界も明示
Lente Scanは、検出された問題だけでなく、人による確認が必要な領域も結果画面に表示する。
診断結果は、「パス」「違反」「手動診断の領域」に分けて可視化。代替テキストの品質、キーボード操作、読み上げ順序、動的コンテンツの通知など、自動処理だけでは判断できない観点を具体的に示す。
5、改善の優先順位を把握しやすい結果画面
診断結果には、自動診断スコア、問題の影響度、該当するWCAG達成基準、修正の方向性を表示する。
単に問題数を示すだけでなく、どこから改善に着手すべきかを判断しやすい構成としている。

【利用の流れ】
1、診断したいWebページのURLを入力
2、axe-coreとLente DetectがWCAG 2.2のレベルA・AAを基準に検査
3、自動診断スコア、違反項目、要手動確認項目を確認
4、解説と修正の方向性を参考に改善へ着手
◆料金プラン
登録なしでの利用
料金:無料
・URL入力による自動診断
・診断結果の全項目を閲覧
・結果URLを診断から7日間共有可能
無料アカウント
料金:0円
・診断履歴を30日間、直近20件まで表示
・結果URLを診断から30日間共有可能
・AI修正案を1日3回まで利用可能
※期間限定キャンペーン。内容は予告なく変更・終了する場合がある。
◆Proプラン
料金:月額2980円(税抜)
・無料プランの全機能
・AI修正案:月1000回
・PC / スマートフォンの複数画面幅でより詳しく診断
・要手動確認項目の確認状況を管理
・診断履歴を期限なく保存
・結果URLを期限なく共有可能
・診断レポートのPDF出力:月100回
◆Businessプラン
チームや組織での運用に向け、ホワイトラベルPDF、診断履歴やチェック状況のチーム共有などを予定している。
※現在は提供準備中。
【利用にあたって】
Lente Scanの自動診断結果は、WebサイトがWCAGやJIS X 8341-3へ適合していることを証明するものではない。確実な適合性評価には、専門家による手動診断や利用者による検証が必要である。
