日本セルヴィエは19日、抗悪性腫瘍剤「ティブソボ」(一般名:イボシデニブ)について、胆道がんに対する適応追加承認を取得したと発表した。
適応症はがん化学療法後に増悪したIDH1遺伝子変異陽性の治癒切除不能な胆道がん。IDH1遺伝子変異を標的として同適応の承認を取得した治療薬として本邦初となる。ティブソボは、2025 年3 月27 日にIDH1 遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病の治療薬として国内製造販売承認を取得しており、今回の承認により胆道がんへの適応が追加された。
今回の承認は、IDH1遺伝子変異陽性で化学療法歴のある切除不能または転移性の胆管がん(CCA)患者を対象とした海外P3試験(AG120-C-005[ClarIDHy]試験)、および日本人患者を対象とした国内P2試験(CL2-95031-008試験)の結果に基づくもの。
胆道がんは、発生部位により胆管がん(肝内、肝門部領域、遠位)、胆のうがん、十二指腸乳頭部がんに分類される。中でも、肝内胆管がん(iCCA)は近年国内で増加傾向にあり、その10~20%にIDH1遺伝子変異が認められると報告されている。
IDH1遺伝子変異陽性の胆管がんは予後不良な希少がんであるが、海外P3試験(ClarIDHy試験)において、ティブソボは主要評価項目である独立画像判定機関(IRC)判定による無増悪生存期間(PFS)の有意な延長を示した。
ティブソボは、変異型イソクエン酸脱水素酵素1(IDH1)の酵素活性を阻害することで、腫瘍細胞における2-ヒドロキシグルタル酸(2-HG)の産生を阻害し、IDH1 遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)細胞の分化を誘導して腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
ただし、胆道がんに対する抗腫瘍効果に関する詳細な作用機序は解明されていない。
◆アントニー・マレ代表取締役のコメント
胆道がんの多くは進行期で発見されるため、治癒切除可能例は少数に限られる。一次治療後の標準的な化学療法において病勢が進行した後の治療選択肢は極めて限定的であり、二次治療において、特に生存期間の延長効果に寄与する新たな治療選択肢の確立が急務となっていた。
これまで国内において、胆道がんのIDH1遺伝子変異を標的とする承認薬剤は存在しなかったが、今回の承認により、バイオマーカーに基づく個別化医療としての新たな治療選択肢を日本の患者さんに提供できることを大変嬉しく思う
胆道がんは患者数が比較的少ない希少がん領域ではあるが、日本セルヴィエは、こうしたアンメット・メディカル・ニーズの高い領域に注力し、革新的な医薬品を日本市場へ導入し続けることで、医療上の課題解決に貢献するという強いコミットメントを持っている。


