がん始めとする非感染性疾患への対策推進による健康増進目指して

アストラゼネカは16日、京都市と「京都市民の健康増進に関する連携協定」を締結したと発表した。同協定では、京都市が掲げる「健康長寿のまち・京都」の実現に向け、がんを始めとする非感染性疾患(NCDs)の発症予防、および早期発見と早期治療の推進による京都市民の健康増進に寄与する取り組みを進めていく。
日本では高齢化社会の進展に伴い、NCDsの患者数・死亡者数が年々増加しており、総死亡者数のうち約85%を占めると推定されている。国民の健康増進の推進のための基本方針に基づく健康づくり運動「健康日本 21(第三次)」においても NCDs の有病患者数の増加が示されており、「その対策は国民の健康寿命の延伸を図る上で引き続き重要な課題である」 とされている。
京都市が2025年に発表した令和6年の「京都市の死因別死亡者数」では、「悪性新生物(がん)」が 25.3%で最も多く、次いで「心疾患」が 15.9%、「肺炎・呼吸器系疾患」が 12.3%、「脳血管疾患」が6.0%など、NCDsに関連する疾患が死亡者数の多くを占めている。
その中で、厚生労働省による「第4期がん対策推進基本計画」では、全てのがん検診受診率を50%から60%に引き上げることを目標としており、京都市でも「京都市 健康長寿・口腔保健・食育推進プラン」 において同様の目標を掲げ、受診率の向上に取り組んでいる。
また、「令和5年度健康長寿・データヘルス推進プロジェクト報告書」の京都市版で、年齢構成が異なる集団間で死亡状況を比較するために用いられる指標 の「標準化死亡率(SMR)」において、男女ともに、肺がんと心不全で多く発生していると報告されている ことからも、がん対策とともに、心不全などへの対応も必要と考えられる。
こうした状況を受け、京都市とアストラゼネカはこのたび連携協定を締結し、協働を進めることになった。
今後、様々なステークホルダーとの連携や、京都市の強みを活かした健康づくりを推進するための環境の整備、NCDsの発症・重症化予防を目的とした疾患啓発、がん検診および生活習慣病予防を目的とした健康診断の受診勧奨の推進などを包括的に取り組むことで、京都市民の健康寿命の延伸を目指していく。
◆松井孝治京都市長のコメント
京都市では、“健康長寿のまち・京都”の実現を目指し、様々な企業や団体との連携により市民の健康づくりと健康寿命の延伸を推進していく。その上では、がんや心疾患をはじめとする非感染性疾患(NCDs)への対策が極めて重要である。そうした中、この領域で高度な知見とノウハウを有するアストラゼネカと連携できることを大変心強く思う。
本協定を契機に、多様な関係機関との連携をさらに深め、誰もが幸せを感じ、互いにつながり、支え合い、生きがいを持って活躍できるウェルビーイングなまちの実現に取り組んでいきたい。
◆アンドリュー・バーネットアストラゼネカ代表取締役社長のコメント
当社が重点的に取り組んでいる疾患領域は、京都市が医療課題として抱える疾患領域と重なる部分が多い状況である。
本協定を通じ、これまで当社が培ってきた製薬企業としての知見やノウハウを活かすとともに、自治体や医師会など、多様なステークホルダーとの連携強化において当社がハブとなり、京都市民の皆さんの健康寿命の延伸に貢献していきたいと考えている。
また、京都市と協働し、医療データ解析を活かした医療経済性評価分析などを含むエビデンスを創出し、ひいては京都市から保健医療の変革に繋げていくことを目指していく。
