アンジェスは2日、スクリーニング検査の対象疾患であるムコ多糖症(MPS)の新たな2次スクリーニングの有用性を示した論文発表を行ったことを明らかにした。
MPSの新たな2次スクリーニング技術は、主に希少遺伝性疾患のスクリーニング検査を受託している衛生検査所アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)が開発したもの。
同論文は、本年3月31日公開のBiochemistry and Biophysics Reports 誌に掲載された。
ムコ多糖症のスクリーニングでは、酵素活性測定による新生児スクリーニング陽性者のうち、保因者や偽欠損症による偽陽性が圧倒的に多いことが長らく課題となっている。
これまで、国内ではムコ多糖症のスクリーニング陽性者に対し、尿が50mL必要な尿中ムコ多糖検査や、遺伝子検査を実施している。だが、これらの方法では、対象となる新生児から必要な尿を採取する作業や、検査結果を待つ両親などに大きな負荷がかかっている。
同研究では、拡大新生児スクリーニングに使用した乾燥ろ紙血を用いて、血中のデルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸由来二糖をLC–MS/MSで定量する、ムコ多糖症の2次スクリーニング検査法を評価した。
その結果、MPS I型では感度・特異度とも100%を達成し偽陽性を完全に除去できた。MPS Ⅱ型ではデルマタン硫酸とヘパラン硫酸の両上昇を必須とする厳格な基準を用いることで、感度を維持したまま特異度を100%に改善でき、同法の実用的価値が示された。
ACRLでは昨年からムコ多糖症の2次スクリーニングとして国内で先駆けて運用を開始し、偽陽性による赤ちゃん、保護者、医療機関の負担を減らすことに繋げている。
論文の詳細は、https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2405580826001299?via%3Dihub#より。

