エダラボン事業獲得、ヴィーヴ社への追加出資でさらなる成長を

塩野義製薬の手代木功会長兼社長CEOは30日、2025年度第3四半期決算説明会で会見し、「四半期累計の売上収益、営業利益は、ともに過去最高を更新した。第3四半期(10-12月)の売上収益も1477億円を計上した」と報告。その上で、「鳥居薬品買収およびJT医薬品事業の継承のシナジー効果が出始めている」と分析した。
さらに、「2025年度は、田辺ファーマ社からのエダラボン(ALS治療薬)事業獲得、ヴィーヴ社への追加出資を行い積極的に投資した」と振り返り、「これらの施策を2026年度以降のさらなる成長に繋げていきたい」と力強く語った。
塩野義製薬の2025年度第3四半期決算(累計)は、売上収益3607億円(対前年同期比8.1%増)、営業利益1487億円(15.15増)、税引前四半期利益1913億円(22.7%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益1582億円(18.3%増)となった。 第3四半期累計の売上収益、営業利益および親会社の所有者に帰属する四半期利益は、過去最高を更新。四半期(10-12月)の売上収益も1477億円を計上した。
手代木氏は、「四半期での売上収益1500億円内外が見え始めた。鳥居薬品の売上が本格的に業績へと反映し、JT医薬品事業の継承のシナジーも出始めている」と評価した。
JT医薬品事業の継承については、「昨年8月よりパイプラインのシナジー施策を進め、12月1日より同じ塩野義製薬になった。米国アクロス社の株式取得も完了した」
塩野義製薬の2025年度の積極的な投資は、2028年~2029年頃のドルテグラビル(経口抗HIV薬)のパテントクリフを、カベヌバなどの長時間作用型抗HIV薬がカバーし、2030年中頃まで安定的なHIVフランチャイズ収入が見込めるようになったことによるもの。
手代木氏はそのメリットの一つとして、「鳥居薬品の買収によりパイプラインの充実と、日本での販売、特に季節に寄らない、感染症のみに偏らないセールスの充実」を挙げる。
加えて、エダラボン事業の獲得により「米国での希少疾病フランチャイズを前向きに進められる」と強調する。同社は、グループ会社のテトラ社と開発中のザトルミラスト(脆弱X症候群治療薬)及びポンペ病治療薬に加えて、JTのパイプライン中の有望な希少疾患治療薬などを有しており、「米国における希少疾病領域の基盤作り」を目指す。
手代木氏は、「収益の柱であるHIVビジネスが非常に好調で我々の自信を深めたことが2025年のリスクを取っての積極的な投資に繋がった。これらの施策を2026年度以降のさらなる成長に繋げていきたい」と抱負を述べた。
