ジニイズ 肛門管扁平上皮がんに対する併用療法の製造販売承認取得 インサイト・ジャパン

 インサイト・ジャパンは22日、ジニイズ(一般名:レチファンリマブ)について、切除不能な進行・再発の肛門管扁平上皮癌(SCAC)に対するカルボプラチンおよびパクリタキセル併用療法での製造販売承認を取得したと発表した。
 同承認は、全身化学療法の治療歴のない切除不能な局所再発又は転移性の成人SCAC患者を対象にしたジニイズとプラチナ製剤化学療法(カルボプラチン・パクリタキセル)の併用療法を評価したP3相、国際共同、多施設共同、二重盲検、ランダム化試験(POD1UM-303/InterAACT2 試験)のデータに基づくもの。
 POD1UM-303/InterAACT2試験(NCT04472429)では、ジニイズと化学療法の併用により、進行または死亡リスクが統計学的有意に37%減少したことが示された(P=0.0006)1。ジニイズと化学療法併用群の患者では、無増悪生存期間(PFS)の中央値9.3 ヶ月であったのに対し、プラセボ併用群では7.4 ヶ月であった。
 安全性プロフィールでは、新たな懸念は認められなかった。ジニイズと化学療法の併用療法を受けた患者の47%に重篤な有害事象が発生した。最も頻度の高い重篤な有害事象(2%以上発現)は、敗血症、肺塞栓症、下痢、嘔吐であっった。
 日本におけるSCACは肛門管癌症例の約16~24%を占め、腺癌が約70%を占めている。日本の肛門管がんの全体発生率は約0.26~0.41 人/10 万人である。
 同承認は、ジニイズの日本における初の製造販売承認であり、進行性SCAC においては米国に続いて2か国目の承認となる。
 また、Incyteは、進行性SCACにおけるレチファンリマブについて、欧州医薬品庁(EMA)にタイプII 変更申請(MAA)を提出している。

◆石田靖之インサイト・ジャパン ジェネラルマネージャーのコメント
 SCACにおける初めて且つ唯一の治療選択肢としてジニイズが製造販売承認を取得したことは、日本のSCAC患者さんにとって大きな意味を持つと考える。
 ジニイズは、化学療法との併用により、難治性の疾患に向き合う患者さんに新たな治療選択肢を提供し、患者さんとそのご家族のアンメットメディカルニーズに応えるものと期待している。

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