サンバイオは9日、再生医療等製品「アクーゴ脳内移植用注」(一般名・バンデフィテムセル)について、厚労省より出荷制限で示された条件の一つを解除する製造販売承認事項一部変更が承認されたと発表した。今後は、薬価収載を経た後に、同剤の発売を予定している。
アクーゴは、外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺に対する治療薬として、2024年7月に世界に先駆けて日本で初めて条件及び期限付き承認がなされた世界初の脳を再生する治療薬だ。
アクーゴは、2024年7月31日に条件及び期限付き製造販売承認を得て、4つの条件が付された。
今回、厚労省より変更承認されたのは、その一つである「治験製品と同品との品質の同等性/同質性を評価し、必要な一部変更承認を取得するまで出荷は行わない」との出荷制限を示す条件の解除だ。
同社は、治験製品と同品との品質の同等性/同質性の確認を行い、本年6月に同承認条件の解除に向けた一部変更申請を行っていた。
なお、アクーゴは、昨年の条件及び期限付承認から7年間の期限内に本承認を取得する計画に変更はない。今後は、中長期成長戦略に沿って、米国市場で、外傷性脳損傷の疾患をターゲットに事業活動を推進する。既に、外傷性脳損傷プログラムについては、米国FDAからP3試験デザインについて合意を得ており、来期から臨床試験に向けた準備を行っていく予定である。国内においても、来期に、脳梗塞プログラムの臨床試験について、規制当局と協議を開始する。


