抗悪性腫瘍剤「ボラニゴ錠」 神経膠腫の治療薬として国内製造販売承認取得 日本セルヴィエ

 日本セルヴィエは19日、抗悪性腫瘍剤「ボラニゴ錠」について、神経膠腫の治療薬として国内製造販売承認を取得したと発表した。
 対象は、IDH1またはIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫。ボラニゴ錠は、変異型イソクエン酸脱水素酵素(IDH)1及びIDH2を阻害する分子標的薬で、変異型IDH1及びIDH2の酵素活性を阻害することで、腫瘍細胞におけるがん代謝物である2-ヒドロキシグルタル酸(2-HG)の産生を抑え、IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の腫瘍細胞の分化を誘導することで、腫瘍の増殖を抑制する。
 同剤は、2024年12 月にIDH1またはIDH2 遺伝子変異陽性の神経膠腫を対象として希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定された。また、2024 年12月、手術歴があり、放射線療法または化学療法による治療歴のないIDH1又はIDH2遺伝子変異陽性のグレード2の残存または再発の星細胞腫及び乏突起膠腫患者を対象として有効性及び安全性を検証した国際共同P3試験(INDIGO 試験)の結果に基づき、製造販売承認申請を行い、今回、19日付で承認を取得した。

◆アントニー・マレ日本セルヴィエ代表取締役のコメント
 神経膠腫の領域では、長年にわたり治療法の進展が乏しく、がんの進行を抑えるための手術後の治療選択肢が限られている。ボラニゴは、IDH1またはIDH2 遺伝子変異陽性の神経膠腫を対象として承認された国内初の治療薬である。
 今回の承認を受け、IDH1またはIDH2 遺伝子変異陽性の神経膠腫の患者に対し、新たな治療選択肢を一日も早く提供できるよう、引き続き全力で取り組んでいく。

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