
CARNAが開発したAI活用健康測定デバイス「CARNA AI HealthViewer」は、世界初のAIQRM技術により、非侵襲・短時間・明瞭な健康測定を実現し、測定日常の健康管理や生活習慣の改善をサポートするための次世代健康測定ソリューションとして期待される。
同デバイスは、非医療機器で疾病の診断・治療・予防を目的とするものではなく、職場、薬局、スポーツ施設、学校などの身近な場所で日常的に利用することで、個人の健康管理から社会全体のヘルスケア変革まで包括的にサポートするウェルネス機器である。
CARNA AI HealthViewerは、AI技術の進化を背景に生まれた高度なソリューションで、最小限の利用者情報(BMIなど)と非侵襲的で簡便な測定により、可能な限り多くの情報を引き出すことを実現。世界に数多くの非侵襲的測定機器の短所を克服し、長所を組み合わせたシステムだ。世界中の人々の体成分データベースを収集し、AIの進化に合わせて、健康状態を「測定」するだけでなく「予測」するシステムへと成長させ、人々の生活の質を向上させるデバイスとして開発された。
具体的には、250種類以上の体成分を、AIQRM融合技術(RM[共鳴磁気]、測定方式+rPPGカメラ測定方式+AIビッグデータ解析)で非侵襲に測定し、健康指標の参考値として活用可能なデータの提供および分析、個人特性を考慮したパーソナライズド評価、GPTベースAIによる自然言語での結果解説を提供する。
機能として、①栄養素の自動推奨(体成分に基づく個別提案)、②9ヵ国対応測定結果のモバイル自動送信 (外国人観光客や外国人従業員への共有に即時対応)、③継続測定時のトレンド表示ーが装備されている。
こうした機能により、「日常の健康チェックをサポート」、「健康管理へのアクセス向上」、「社会課題解決」への貢献を目指す。
日常の健康サポートでは、手軽なチェック機能により、個人に最適化された生活習慣改善案を提供し、継続的モニタリングにる健康トレンドが把握できる。
また、低所得層や遠隔地住民への健康管理機会提供、身近な場所(職場、薬局、スポーツ施設、学校等)での日常的利用により、健康管理へのアクセス向上が期待できる。
ストレスやバーンアウト傾向の定量化と早期介入による経済損失削減およびメンタル不調による社会問題の解決や、健康指標を把握し前向きに管理することで国民の健康寿命を延伸する。健康経営のためのデータドリブンな測定ツールの活用による従業員エンゲージメント向上から企業価値向上、最終的には国際競争力強化まで、個人→企業→社会の好循環の創出を視野に開発されている。
CARNA開発者である韓氏は、2006年から韓国にて医療情報事業を手がけてきた。CARNAを本格的に開発する以前には、フィリップス本社およびフィリップスホールディングスで約5年間勤務し、その間にCARNAの企画を進めていた。
CARNA AI HealthViewerの正式な開発は2023年2月に開始され、本年4月より販売開始した。韓国国内では、病院、薬局、フィットネスクラブ、保健所、健康食品販売店、さらに教育委員会を通じて中学校や高等学校にも導入されている。
日本においても、薬局、医療機関、フィットネスクラブ、美容サロン、公的機関等への販売を計画している。日本は代替医療や予防医学が発展している国であり、また、ITと保健分野に対する政府の補助金も活発だ。
地域ごとに支援制度は異なるものの、to C向けサービスを展開する事業者に対しては、CARNAを販促ツールとして活用することで、売上向上や顧客データベースの管理などに役立つものと考えられる。加えて、従業員への福利厚生や健康管理を目的とするデータドリブンなツールとして企業に販売する。
海外においては「国民の健康モニタリングシステム」として採用されている国もある。グローバル販売計画のステップとしては、まずは、①機器の販売、続いて②データベースを活用したサービス(保険、冠婚葬祭、テレマーケティングなど)や関連商品の販売(栄養補助食品等)、さらに③将来的には非対面の医療相談や、モバイルを活用した多様な遠隔サービスの展開ーを想定している。具体的な数値計画については、各国の支社で推計する予定である。
