小野薬品は25日、オプジーボとヤーボイ併用療法について、日本国内で同日、結腸・直腸がんに対する適応追加承認を取得したと発表した。対象は、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん。
今回の承認は、治癒切除不能な進行・再発のMSI-Highまたはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を有する結腸・直腸がん患者を対象とした国際共同P3試験であるCheckMate -8HW試験(CA209-8HW:ONO-4538-87)において、オプジーボおよびヤーボイの併用療法をオプジーボ単剤療法または治験医師が選択する化学療法と比較評価した結果に基づくもの。
同試験において、予め計画された中間解析で2つの主要評価項目のうちの1つである、中央判定でMSI-HighまたはdMMRであることが確認された患者のうち治療歴のない患者における盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)で、オプジーボとヤーボイの併用療法群は化学療法群と比較して、臨床的に意義のある延長を示した。
また、もう1つの主要評価項目である、全治療ラインの患者におけるBICRの評価によるPFSで、オプジーボとヤーボイの併用療法群はオプジーボ単剤療法群と比較して、臨床的に意義のある延長を示した。
同試験におけるオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されているものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。
なお、オプジーボおよびヤーボイは、厚労省より昨年9月、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんを効能または効果とする希少疾病用医薬品に指定されている。
結腸・直腸がんの適応症に関しては、2020年2月にオプジーボ単剤療法および2020年9月にオプジーボとヤーボイの併用療法で、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんの効能または効果で承認されています。