2025年第2四半期製品売上高は前年同期比2%増の71億ドル ギリアド

 ギリアド・サイエンシズは22日、2025年第2四半期の業績を発表した。同期の収益は、前年同期比2%増の71億ドルで、HIV製品、Livdelzi(seladelpar、原発性胆汁性胆管炎治療薬)およびトロデルビ(サシツズマブ ゴビテカン、抗がん剤)の売上増によるもの。慢性C型肝炎ウイルス(HCV)製品およびベクルリー(抗ウイルス剤)の売上減により一部相殺された。
 希薄化後1株当たり利益(EPS)は、2024年同期の1.29ドルに対し、2025年第2四半期は1.56ドルであった。この増加は主に、2024年の有価証券の含み損(純額)と比較した有価証券の含み益(純額)および製品売上増によるものであるが、MYR GmbH(MYR)買収による買収資産に関連する税引き前の仕掛研究開発費(IPR&D)減損費用1億9000万ドル、および研究開発(R&D)費増により一部相殺された。
 2025年第2四半期の非GAAPベースの希薄化後EPSは、製品売上増がR&D費増に相殺されたことにより、2024年同期並みの2.01ドルであった。
 2025年6月30日現在、ギリアドの現金、現金同等物および有価証券は、2024年12月31日現在の100億ドルに対し、71億ドルであった。
 2025年第2四半期の営業キャッシュフローは8億2700万ドルで、2017年の減税・雇用法に関連する13億ドルの移行税支払いが控除されている。2025年第2四半期中、ギリアドは9億9400万ドルの現金配当を支払い、5億2700万ドルの普通株式を買い戻した。
 2025年第2四半期のHIV製品の売上高は、2024年同期比7%増の51億ドルとなった。これは主に、需要増および平均実勢価格上昇によるもの。
 ビクタルビ(HIV治療薬)の2025年第2四半期の売上高は、2024年同期比9%増の35億ドルで主に需要増が要因となった。
 デシコビ(抗HIV薬)の2025年第2四半期の売上高は、2024年同期比35%増の6億5300万ドルで、主に平均実勢価格上昇および需要増により増収となた。
 2025年第2四半期の肝臓疾患領域のポートフォリオ売上高は、2024年同期比4%減の7億9500万ドルとなった。これは主に、HCV製品の売上減によるものであるが、Livdelzi、Hepcludex(bulevirtide)およびB型慢性肝炎ウイルス(HBV)製品の売上増により、一部相殺された。
 ベクルリーの2025年第2四半期の売上高は、2024年同期比44%減の1億2100万ドルとなった。減収は、主にCOVID-19関連の入院率低下によるもの。
 細胞治療薬の2025年第2四半期の売上高は、2024年同期比7%減の4億8500万ドルとなり、引き続き競争の激しい状況が反映された。
 
◆ダニエル・オデイギリアドの会長兼最高経営責任者(CEO)のコメント
 今期は、Yeztugoが世界初の年2回投与のHIV予防選択肢としてFDAに承認されるなど、非常に成功した第2四半期となった。
 今期の力強い成長は、ビクタルビ、デシコビ、トロデルビおよびLivdelziにけん引されたもので、当社の多様なポートフォリオを反映している。
 第3四半期に入り、当社は今年度の収益見通しを上方修正し、今後も主要な治療領域でのイノベーションと成長に期待している。

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