新型コロナ治療薬「ラゲブリオ」錠剤発売 MSD

 MSDは21日、新型コロナ治療薬「ラゲブリオ」について、錠剤の「ラゲブリオ」を発売したと発表した。
 ラゲブリオは国内初の経口投与(カプセル剤)の新型コロナ治療薬として、2021年12月24日に特例承認、2025年2月に通常承認を取得している。同剤は、SARS-CoV-2による感染症に対し、通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800mgを1日2回、5日間経口投与する薬剤である。
 21日から発売する錠剤は、より服用が容易な剤形を望む患者や医療従事者のニーズを踏まえて開発したもの。錠剤は1錠あたりの有効成分の分量 (400mg) がカプセル剤(200mg)の2倍量となるため、1回あたりの服用数を4カプセルから2錠へと減らすことができる。
 また、錠剤の大きさ(約13.4mm×8.2mm)はカプセル剤(約21.7mm×7.7mm)と比較して小さくなる。これらによって、患者がラゲブリオを服用する際の負荷の軽減とアドヒアランス(服薬遵守)の向上に貢献することが期待される。
 新型コロナウイルス感染症は、2023年5月に感染症法における位置づけが2類感染症から5類感染症となったが、依然として流行は繰り返されており、注意が必要な感染症であることに変わりはない。
 特に高齢者など重症化リスクの高い人々にとっては、入院や死亡に至る可能性がある疾患であり、抗ウイルス薬をできるだけ早期に使用することが予後の改善に役立つと考えられている。

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