小野薬品は31日、リボルナ社と、中枢神経領域におけるリボ核酸(RNA)を標的とする新たな低分子化合物の創製を目的とした創薬提携契約を締結したと発表した。
リボルナ社は、生体内で実在し得るRNAの3次元構造を利用した独自のスクリーニング技術を含む創薬研究プラットフォームを有している。同プラットフォームを用いることで、従来の創薬手法では難標的とされていたRNA機能を直接制御する低分子化合物を見出すことが可能となる。
同契約に基づき、リボルナ社のRNAを標的とした独自の創薬プラットフォームを用いて、両社で選定した中枢神経系希少疾患を対象とした医薬品候補となる低分子化合物を取得する創薬研究を共同で実施する。 小野薬品は、創製された低分子化合物に関して、全世界で独占的に開発・製造・商業化するオプション権を取得する。リボルナ社に対しては、契約一時金、共同研究費、研究開発の進捗および売上高に応じたマイルストン、ならびに上市後の売上高に応じた段階的なロイヤルティを支払う。
◆勝又清至小野薬品執行役員研究本部長のコメント
当社は、従来の技術では創薬が困難であった標的に対し、RNAの機能を制御し正常化することを可能にしたリボルナ社の技術を高く評価している。同社と中枢神経系希少疾患の難標的に対する新たな創薬プロジェクトを推進し、患者さんに一日も早く画期的な新薬をお届けできるよう取り組んでいく。
◆富士晃嗣リボルナ社代表取締役のコメント
独創的で画期的な新薬を創製する創薬方針を掲げる小野薬品と共同研究を開始し、希少疾患治療薬の創出に大きな一歩を踏み出せることに大きな喜びを感じている。
当社の創薬研究開発力を最大限発揮し、小野薬品と共に、アンメットメディカルニーズの高い医薬品の創製に尽力する。