住友ファーマフード&ケミカルの株式をメディパルホールディングスに譲渡 住友ファーマ

 住友ファーマは30日、同社完全子会社である住友ファーマフード&ケミカルの全株式を、メディパルホールディングスに譲渡する契約をメディパルとの間で締結したと発表した。
 なお、同株式譲渡の実行は、独占禁止法に基づく規制当局の承認その他クロージング条件の充足を条件としている。
 住友ファーマでは、同株式譲渡が実行された場合、子会社株式譲渡益として約250億円(税引前)を計上する見込みだが、クロージング時の計上となるため、2022年度の連結業績への影響は未定で、業績予想の修正の必要性が生じた場合は、速やかに告知する。
 なお、同株式譲渡の完了により、住友ファーマフード&ケミカルは当社連結子会社から除外される。
している。
 住友ファーマは、新たな中期経営計画策定に向け、事業基盤の強化のために事業の選択と集中を進める方針を掲げ、様々な施策を検討している。その一環として、今回、非医薬品事業子会社である住友ファーマフード&ケミカルの全株式をメディパルへ譲渡する。
 住友ファーマフード&ケミカルは、2010 年に、同社のフード&スペシャリティ・プロダクツ部門と、商社の五協産業を統合して発足した食品素材・食品添加物および化学製品材料等の輸入、製造、販売を行う住友ファーマの完全子会社である。
 同社は、メーカーが持つ研究開発力や品質へのこだわりと、商社が持つ情報収集力やコミュニケーション力の両方を兼ね備えた強みを生かし、「社会にとって役立つ会社」として継続的に価値のある製品や商品を提供してきた。
 一方、メディパルは、2027年3月期を最終年度とする中期ビジョンにおいて、「」健康寿命の延伸ニーズや、予防・未病への関心の高まりに対する取り組みの強化・充実」を掲げている。同社は、食品素材等の提供を通じて人々の健康と生活文化の向上に貢献してきた住友ファーマフード&ケミカルがメディパルグループに加わることが中期ビジョンの実現に資するものであるとの意向を示している。
 住友ファーマは、住友ファーマフード&ケミカルの高い研究開発力により創出された競争力のある製品と、メディパルグループが有する広範な流通ネットワークとのシナジーに期待。
 加えて、メディパルが中期ビジョンの成長戦略の一つとして掲げる「海外への進出」により、住友ファーマフード&ケミカルの成長戦略に重要な海外展開が期待できるため、同株式譲渡が、研究・開発・流通・販売一体型企業としての住友ファーマフード&ケミカルのさらなる成長につながると判断した。
 住友ファーマは、同株式譲渡により得られる対価を同社の事業基盤強化および成長エンジンの確立のための施策に活用するとともに、医薬品事業に経営資源を集中し、同社の持続的な成長を目指す。

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