メィパルホールディングスと同社連結子会社のプリメディカは27日、順天堂大学と「日本人女性における痩せ体型がもたらす健康リスクのメカニズム探索」を目的とした産学共同研究を開始したと発表した。
日本人女性の痩せ率は先進国の中で最も高く、糖尿病や骨粗鬆症などの健康リスクと関連する可能性が示されている。痩せ体型が健康リスクをもたらすメカニズムについては未だ十分に解明されていないが、近年では、さまざまな疾患リスクの背景因子として腸内細菌叢に注目が集まっている。腸内細菌叢は体型や食事などの生活習慣により変化するため、痩せ体型がもたらす健康リスクの背景には腸内細菌叢が関連している可能性がある。
そこで、同研究では、BMI18.5未満の痩せ体型の女性とBMI18.5 以上の非痩せ体型の女性に対し、腸内細菌叢やその関連因子に違いがあるかを調査する。なお、腸内細菌叢の解析はプリメディカの腸内フローラ検査サービス「Flora Scan」を用いて実施する。
同研究において、代表機関である順天堂大学では、研究統括・試料収集・統計解析の実施・腸内細菌叢の分析結果の解釈を行う。
一方、共同研究機関であるメディパルは、分析結果の解釈と社会実装を、プリメディカでは、分析と分析結果の解釈をそれぞれ担う。
痩せ体型には、食習慣、代謝・内分泌異常、病気治療で使用する化学療法等の多様な原因があると考えられるが、今回の同研究を通じて、痩せ体型がもたらす健康リスクの関連因子およびメカニズムを解明し、すべての女性が心身ともに健康で、自分らしく活躍できる社会の実現を目指す。
◆渡辺秀一メディパルホールディングス代表取締役社長のコメント
当社グループは、「流通価値の創造を通じて人々の健康と社会の発展に貢献する」の経営理念のもと、「医療と健康、美」のフィールドにおいて事業を展開している。
本研究で、女性の痩せ体型と腸内細菌叢やその関連因子を明らかにすることで、心身ともに健やかに過ごせるための食習慣や生活習慣の示唆につながることを願っている。
◆富永朋プリメディカ代表取締役社長のコメント
病気の診断や治療、スポーツを通した健康維持など、人類の健康寿命の延伸に寄与する取り組みを多くされている順天堂大学と共同研 究を開始できることを大変嬉しく思う。
腸内細菌叢の解析により、女性特有の疾患リスクや健康リスクの早期発見に貢献し、女性の生涯にわたる健康に寄与できるよう取り組んでいく。