加齢黄斑変性治療剤IZERVAY 米国FDAが12カ月の制限期間無い投与を承認 アステラス製薬

 アステラス製薬は13日、地図状萎縮(GA)を伴う加齢黄斑変性(AMD)治療剤「IZERVAY(一般名:avacincaptad pegol)について、米国FDAから従来12カ月に制限されていた投与期間が、制限なく投与できる添付文書の一部変更に関する承認を取得したと発表した。
 同承認取得は、FDAから受領した審査完了報告通知(昨年年11月19日に開示済み)に記載されたフィードバックを明確にするために実施したFDAとの協議を経て、昨年12月26日(現地時間)に行った一部変更承認の再申請を踏まえたもの。
 今回の添付文書の一部変更は、投与開始後2年まで、ACPの有効性と安全性を評価したP3相GATHER2試験の結果に基づいている。昨年4月にJ-Codeの適用が開始されて以来、IZERVAYTMは米国で毎月成長しており、9月末までに14万3000本以上のバイアルが出荷された。
 市販後の安全性報告では、臨床試験における安全性プロファイルと同様の結果が示されており、新たな重大な安全性シグナルは観察されていない。
 GATHER2試験では、偽処置対照群と比較して、ACPの投与群ではGAを伴うAMD患者のGAの進行速度を2年間に渡って抑制し続けた。ACPによるGA治療効果は、投与後6カ月より観察され、2年間経時的に増加し続け、2年間の治療効果は1年間の治療効果と比較して2倍以上であった。
 GATHER2試験において、ACPは2年間に渡って良好な忍容性を示し、重篤でない眼内炎症(intraocular inflammation:IOI)および感染性眼内炎がそれぞれ1例発生し、虚血性神経障害または網膜血管炎を含む重篤なIOIは見られなかった。
 2年間で、脈絡膜新生血管の発生率はACP投与群で11.6%であり、偽処置対照群(9%)と比較して、わずかな増加が見られた。
 IZERVAYTMは、GAを伴うAMD治療剤として、FDAから2023年8月4日に承認を取得している。なお、同件によるアステラス製薬の通期(2025年3月期)連結業績への影響は軽微である。

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