第一三共は14日、ダトポタマブ デルクステカン(抗TROP2抗体薬物複合体[ADC])について、米国FDAがEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんに係る承認申請を受理したと発表した。
対象は、EGFR遺伝子変異を有する前治療歴(EGFR標的療法を含む)のある局所進行または転移性の非小細胞肺がん。昨年11月に同社がFDAに承認申請していたもので、今回、優先審査の指定を受けており、FDAによる審査終了目標日(PDUFA date)は2025年7月12日に設定された。
同申請は、Actionable遺伝子変異を有する、前治療歴のある局所進行または転移性の非小細胞肺がん患者を対象としたP2試験(TROPION-Lung05)の結果に基づくもの。同申請には、非小細胞肺がんの二次/三次治療を対象としたP3相臨床試験(TROPION-Lung01)および進行性固形がん患者を対象としたP1床試験(TROPION-PanTumor01)のデータも含まれる。現在、肺がん患者を対象に承認されているTROP2を標的とした治療法はない。
なお、同剤はEGFRチロシンキナーゼ阻害剤とプラチナ製剤ベースの化学療法による治療中または治療後に病勢進行したEGFR遺伝子変異を有する局所進行または転移性の非小細胞肺がん患者への治療を対象として、FDAより画期的治療薬(Breakthrough Therapy)指定を受けている。