開発中の原発性IgA腎症治療薬「Sparsentan」 厚労省が「希少疾病用医薬品」指定 レナリスファーマ

 レナリスファーマは2日、国内で原発性IgA腎症治療を期待適応症にP3試験を実施している「Sparsentan」について、11 月 27 日付で厚労省より「希少疾病用医薬品」指定を受けたと発表した。同剤は、Travereより導入したもの。
 希少疾病用医薬品とは、国内での対象患者数が5万人未満、かつ医療上特にその必要性が高いこと等が審議され、厚労大臣が指定する医薬品である。希少疾病用医薬品の指定により、優先審査の対象となるため、製造販売承認までの期間が数ヶ月短縮されることが期待できる。
 Sparsentanは、Travereが開発し、レナリスファーマが日本、韓国、台湾、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムでの独占的開発・商業化に関するライセンスを有している。
 Travere は、2024年9月に Sparsentan(米国商品名:FILSPARI)について、「急速に病勢進行のリスクがある原発性IgA腎症の成人患者における蛋白尿の減少」を効果・効能として、FDA に本承認されている。 

◆島崎竜太郎レナリスファーマ最高開発責任者のコメント
 IgA腎症は異常IgAタンパクが腎臓に沈着することで腎機能を著しく低下させ、最終的には透析に移行する先天性自己免疫疾患である。これまで本疾患に適応を有する薬剤が本邦で存在しないため、非常に高いアンメット・メディカル・ニーズが存在する。
 当社では、欧米で既に製造販売承認を取得しているSparsentanの日本及びアジア地域における権利を導入し、本疾患のドラッグ・ラグ・ロスを解消すべく、海外試験データを利用した効率的な臨床開発を進めている。
 今回、希少疾病用医薬品指定を受けたことで、本邦での開発スケジュールは更に短縮できることになった。我々は、IgA腎症患者の皆様に一日でも早く、この画期的な新薬をお届けできるよう、本剤の開発に関わる全ての方々とともに引き続き尽力していく。

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