2025年3月期業績予想を上方修正 塩野義製薬

 塩野義製薬は28日、本年5月13日に公表した2025年3月期の連結業績予想を次の通り上方修正すると発表した(カッコ内は増減額)。
 売上収益4600億円(50億円増)、営業利益1650億円(50億円増)、税引き前利益2060億円(60億円増)▽親会社の所有者に帰属する当期利益1710億円(80億円増)、基本的一株当たりの当期利益201.03円(191.66円)。
 2025年3月期の連結業績予想上方修正理由は、中間連結会計期間において、売上収益および全ての利益項目で、業績予想を超過したため。
 海外事業は、セフィデロコルを中心に売上が堅調に推移した。HIV 事業では、ヴィーブ社に導出したHIV フランチャイズに関して、CabenuvaやApretude、ドウベイトを中心に売上が伸長することで堅調なロイヤリティー収入および受取配当金を受領した。
 国内事業では、前年同期と比較したインフルエンザおよび新型コロナの感染者数の大幅な減少に伴い、感染症薬の売上収益は予想を下回ったものの、インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」および新型コロナ治療薬「」ゾコーバ」については、それぞれの治療薬市場において計画通りのシェアを獲得。そのシェアは増加し続けているため、今後、流行が拡大した際には安定的に業績に貢献することが期待される。
 また、第3四半期以降、感染症領域に次ぐ新たな収益基盤の確立に向け、流行に影響を受けにくい領域として、QOL疾患領域における販売活動を推進しており、ネクセラファーマジャパンと販売提携契約を締結した不眠症治療薬クービビック(一般名:ダリドレキサント)による業績への貢献が期待される。
 これらの理由により、海外事業およびHIV事業の好調な推移とクービビックによる業績貢献の見通しを反映し、2025年3月期の連結業績予想を上方修正したもの。
 

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