国内で約700人の早期退職者募集 住友ファーマ

住友ファーマは31日、国内事業において約700人の早期職者を募集すると発表した。募集対象は、生産部門と再生・細胞医薬事業の社員を除くもの。募集規模は、国内社員数の1/4弱程度に相当する。
 住友ファーマは、2023 年 3 月期、2024 年 3 月期と 2 期連続で親会社の所有者に帰属する当期損益が多額の損失となるなど、厳しい業績が続いている。2025年3月期は、コア営業利益の黒字化を目指すものの、親会社の所有者に帰属する当期損益は損失となる見通しにある。
 同社は、早期の業績回復と再成長を果たすため、2024年度を同社グループの再成長への転換点とすべく、コア営業利益の黒字化を必達目標とし、①売上収益の拡大、②コスト削減、③将来の成長シーズの確保、の方針に従い、全社一丸となって様々な施策に取り組んでいる。
 こうした中、国内事業においては、本年6月にパーキンソン病治療剤「トレリーフ」の後発医薬品が上市され、今後は2型糖尿病治療剤「エクア」「エクメット」の後発医薬品の上市が見込まれることや、研究開発におけるポートフォリオの見直しを進めたことなどから、事業規模、研究開発パイプラインおよび製品構成の変化に対応した全社レベルでの事業体制のスリム化が喫緊の課題となっている。
 このような事業状況および現在の当社の厳しい財務状況などを踏まえ、今後の国内事業において効率的な事業運営体制を構築し、持続的な成長を果たしていくためには、合理化を含む抜本的な構造改革の実現が必須と判断し、今般、早期退職者の募集を行うことを決定したもの。
 今回の募集に伴い発生する特別退職金および再就職支援費用は、2025年3月期決算において、事業構造改善費用として販売費及び一般管理費(コア外)および研究開発費(コア外)に計上する予定である。現時点では応募者数および特別退職金総額等が未確定であるため、業績見通しへの影響については、確定次第速やかに公表する。早期退職者募集の内容は、次の通り。
(1)対 象 者: 2024 年 11 月 30 日時点で 40 歳以上かつ勤続 5 年以上の社員
(製造部門及び再生・細胞医薬事業の社員を除く)

(2)募集人員:約700名
(3)募集期間: 2024 年9月17 日から10月11日まで
(4)退 職 日: 2024 年11月30 日
(5)優遇措置: 通常の退職金に特別退職金を加算して支給する。さらに、希望者に対しては再就職支援を行う。

タイトルとURLをコピーしました