別府市、ブリッジと集合型オンライン形式の介護予防事業開催 日本健康寿命延伸協会

握力、認知機能、抑うつ、基本チェックリストの得点、舌口唇運動機能が改善

 日本健康寿命延伸協会は、別府市,ブリッジと介護予防事業を集合型オンライン形式で開催し、その効果の可視化を実施している。介護予防事業は、昨年6月26日から今年の2月5日まで開催されたもの。三者が連携して別府市在住の地域高齢者を対象に認知症・フレイル予防事業、「脳と身体が元気になる教室」を実施した結果、教室参加前と比較して、握力、認知機能、抑うつ、基本チェックリストの得点、舌口唇運動機能が教室参加後に改善した。
 また、また、同教室離脱者には、抑うつや社会的孤立が進行し、基本チェックリストの得点が高く生活機能が低下しているおそれのある高齢者が多いことが判明した。
 日本健康寿命延伸協会は、コロナ禍においてタブレット端末を高齢者に貸与し、高齢者が各個人宅にてタブレットを活用して体操に参加するオンライン体操教室を行い、安全性や効果を確認してきた。
 今回、参加者が別府市内の会場に集まり、板橋区からのリアルタイム配信による運動指導を受ける集合型オンライン体操教室を別府市からの委託により実施した。同教室は、週1回、約3か月間開催され、参加前後における各参加者のフレイルや認知機能等を可視化し、情報提供を行った。 さらには、同教室全体の効果検証やフレイルや認知症予防の効果も可視化した。
 教室参加前後で評価を実施できた41名(平均年齢79.1歳(66-86歳)、男性13名、女性36名)のデータを解析した結果、教室参加前と比較して、握力、認知機能、抑うつ、基本チェックリストの得点、舌口唇運動機能が教室参加後に改善していた。
 また、同教室離脱者は6名おり、離脱者の特徴を解析すると、同教室参加時に抑うつや社会的孤立が進行し、基本チェックリストの得点が高く生活機能が低下しているおそれのある高齢者が多い特徴が示された。さらに、教室参加の回数が少ない参加者は、身体機能や認知機能の低下を認める高齢者が多い特徴を示していた。

 3か月間のオンラインでの体操教室において、身体機能や認知機能、抑うつ、口腔機能などのさまざまな機能の改善が認められ、オンラインを用いた遠隔地への運動指導サービスであってもフレイルや認知症対策の可能性が見出されました。
 また、介護予防事業におけるフレイルや認知機能のデータを可視化することで、①参加者個人に対する参加前後の効果の把握、②行政が事業の効果や課題の把握ができることを可能とした。
 今回のように介護予防事業のデータを可視化することで、より効果的かつ効率的な介護予防事業の実施につながると期待される。

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