大阪大学と椎間板変性症に対する多能性幹細胞由来の軟骨細胞医療プログラム創出で共同研究 アステラス製薬

 アステラス製薬は22日、大阪大学大学院医学系研究科と椎間板変性症に対する多能性幹細胞由来の革新的な軟骨細胞医療プログラムの創出に向けた共同研究契約を締結したと発表した。同共同研究は、大阪大学と完全子会社のAIRMおよびUniversal Cellsと実施するもの。
 Universal Cellsは、遺伝子編集技術により白血球型抗原(HLA)を遺伝子改変し、免疫拒絶反応を抑えた多能性幹細胞を作製できるユニバーサルドナー細胞(Universal Donor Cell、UDC)技術を有している。
 今回の契約により、軟骨疾患研究の第一人者である大阪大学大学院医学系研究科 組織生化学(大学院生命機能研究科/ヒューマン・メタバース疾患研究拠点)の妻木範行教授が確立した軟骨組織の作製プロトコルと、Universal CellsのUDC技術およびAIRMの細胞医療に関する卓越した研究開発の専門性を融合し、共同で椎間板変性症の革新的な細胞医療プログラムの創出を目指す。

◆志鷹義嗣アステラス製薬研究担当CScO(Chief Scientific Officer)のコメント
 私たちは、VISION「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの『価値』に変える」の実現に向けて取り組んでいる。革新的なUDC技術を、世界中のアカデミアやスタートアップへ提供し、次世代の細胞医療を一日も早く患者さんに届けたいと考えている。今回の提携は、UDC技術を用いたオープンイノベーションの重要なステップである。

◆妻木範行大阪大学大学院医学系研究科(組織生化学/大学院生命機能研究科/ヒューマン・メタバース疾患研究拠点)教授のコメント
 私たちが研究している軟骨様組織は、椎間板を再生する可能性があると考えている。本研究が、アステラス製薬が持つ強力なUDC技術と細胞医療プログラムの研究開発体制に組み合わさることで、その研究開発が進み、椎間板変性を治す再生治療が一日も早く実現することを期待している。

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