アーカス社より転移性膵管腺がん治療薬「quemliclustat」の独占的開発・販売権利取得 大鵬薬品

 大鵬薬品は9日、アーカス社が開発中のCD73阻害剤「quemliclustat」(開発コード:AB680) について、日本とアジア(中国と一部の地域を除く)で独占的に開発・販売する権利を取得したと発表した。同権利取得は、2017年9月に両社が締結したオプション契約に基づくもので、大鵬薬品によるオプション権の行使は今回が4回目となる。
 大鵬薬品は、同オプション権行使の対価としてオプションフィーや臨床試験、承認、販売のマイルストーン達成に付随する支払いを行う。また、承認された場合、純売上高に対するロイヤリティをアーカス社へ支払う。
 Quemliclustat はCD73を阻害する低分子化合物だ。アーカス社は、前治療歴のない転移性膵管腺がん(mPDAC、metastatic pancreatic ductal adenocarcinoma)の患者を対象としたquemliclustatと化学療法併用と化学療法単独を比較する申請用のグローバルP3試験(PRISM-1試験)を2024年に開始予定である。P3試験への移行は、今年初めにAmerican Society of Clinical Oncology Gastrointestinal (ASCO-GI) Cancer Symposiumで発表されたP1b試験(ARC-8試験)で得られた全生存期間の結果に基づくもの。
 大鵬薬品は、同提携を通じて日本からPRISM-1試験に参加し、またquemliclustatの開発と商業化を加速させる。

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