アリナミン製薬は3日、100%株主である米投資ファンドのブラックストーンが保有する同社株式を、アジアを拠点とするファンドのMBKパートナーズに売却すると発表した。
ブラックストーンは2021年に武田薬品から一般用医薬品部門を買収し、アリナミン製薬を設立。日本初のビタミンB1製剤であるアリナミン、総合感冒薬のベンザをはじめとした医薬品や、医薬部外品、食品等を販売している。
近年は、マーケティング・新製品開発機能の強化に加え、アジアの他の地域への展開を狙い、台湾現地法人を立ち上げて海外事業の強化、通販事業(D2C)の強化を推進し、買収後3年間で年平均13%増収の成長を遂げた。
MBKパートナーズも、今後、国内販売のさらなる強化、海外事業の基盤構築・エリア拡大、D2C事業の成長を目指す戦略を示している。
◆森澤篤アリナミン製薬代表取締役社長のコメント
当社は、ブラックストーンによる投資以降、独立したコンシューマーヘルスケア企業として、事業基盤を整えながら、同時に積極的な成長に向けた投資を行い、売上・利益をともに急速に拡大している。
今回、アリナミン製薬がこれまで推進してきた成長戦略に強く共感し、また、今後のさらなる企業価値向上に高い可能性を感じて貰ったMBKパートナーズを新たな株主に迎え、ともに当社の事業価値向上を目指していけることに大きな期待を持っている。