細菌感染症治療薬の研究開発拠点を米国に設立 塩野義製薬

 塩野義製薬は4日、米国カリフォルニア州サンディエゴに、細菌感染症に対する治療薬の研究開発拠点(Shionogi Qpex Lab)を開設すると発表した。
 Shionogi Qpex Lab は、米国の同社グループ会社Qpex社(本社:サンディエゴ)の新たな創薬拠点として、2025年春頃に開設される予定である。
 薬剤耐性(AMR)、すなわち抗菌薬に対する細菌の耐性獲得は人類が直面している世界的な公衆衛生上の脅威のひとつであり、緊急に対処が必要な世界規模の重要課題である。世の中のグローバル化が進み、世界中の人々の往来がしやすくなる中で、パンデミックのリスクもますます増加している。
 一方で、新規抗菌薬の開発には莫大な費用が掛かり、開発に成功しても新たな耐性菌の出現を抑える適正使用の観点でその使用が制限されることから、抗菌薬の研究開発パイプライン数はグローバルで減少し続けている。
 Shionogi Qpex Lab は、複数のバイオテクノロジー企業や研究機関が集まる多機能エリアである、米国サンディエゴのSD Tech by Alexandria mega campus に開設される。米国におけるBiotechの中心地の1つであるサンディエゴに抗菌薬の研究開発拠点を開設し、アカデミア、ベンチャー、研究機関や米国政府機関などとのグローバルパートナーシップの活性化につなげることで、抗菌薬の研究開発力の強化と製品パイプラインの拡充を目指す。

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