アレルギー性結膜炎治療剤「アレジオン眼瞼クリーム」 参天製薬と国内での共同販売促進契約締結 田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は7日、参天製薬と参天製薬が有する持続性・経眼瞼アレルギー性結膜炎治療剤「アレジオン眼瞼クリーム」の日本における共同販売促進契約を締結したと発表した。
 参天製薬は、2024年3月に日本においてアレジオンクリームの製造販売承認を取得しており、薬価収載後速やかに同剤の発売を予定している。同契約に基づき、アレジオンクリームの製造販売は参天製薬が行い、医療機関への情報提供活動については、7日より両社共同で実施する。
 参天製薬は、眼科の医療機関を、田辺三菱製薬は眼科以外の医療機関を担当する。
 アレルギー性疾患治療剤「ルパフィン錠」を販売し、幅広い診療科へのアクセスを有する田辺三菱製薬と、眼科のスペシャリティ・カンパニーである参天製薬との共同販売促進契約締結により、アレルギー性結膜炎の新たな治療選択肢となるアレジオンクリームをより多くの医療現場に提供することで患者のQOL向上への寄与が期待される。
 なお、2019年よりこれまで両社が共同で行っていた抗アレルギー点眼剤「アレジオンLX点眼液」および「アレジオン点眼液」の医療機関への情報提供活動は2024年5月末で契約満了につき終了し、6月からは参天製薬が単独で情報提供活動を実施する。
 一般的にアレルギー性結膜炎の治療において使われている抗アレルギー点眼薬(メディエーター遊離抑制薬およびヒスタミンH1受容体拮抗薬)は、1日2 回または1日4 回の点眼が必要である。アレジオンクリームは、患者の用法遵守や負担軽減につながることを期待して参天製薬が開発した1日1回眼周囲(上下眼瞼)へ塗布するタイプの製剤で、アレルギー性結膜炎治療剤では、世界初の剤形である。
 アレジオンクリームの有効成分であるエピナスチン塩酸塩は、ヒスタミンH1受容体拮抗作用およびマスト細胞からの化学伝達物質の遊離抑制作用を有し、アレルギー性結膜炎に治療効果を発揮する。国内で無症状期のアレルギー性結膜炎患者を対象として行われたP3試験(結膜抗原誘発試験)(プラセボ対照無作為化二重遮蔽比較試験)で、アレルギー性結膜炎の主症状である眼そう痒感スコアおよび結膜充血スコアにおいて、本剤のプラセボ眼瞼クリームに対する優越性が検証された。
 また、P3相長期投与試験において認められた副作用は眼瞼そう痒症1.6%(2/124 例)および眼瞼紅斑0.8%(1/124 例)で、重篤な副作用は認められなかった。

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