第一三共は25日、2024年3月期決算を次の通り発表した(カッコ内は対前年比)。
売上収益1兆6016億8800万円(25.3%増)、コア営業利益1952億6300万円(59.3%増)、営業利益2115億8800万円(75.5%増)、税引き前利益2372億3400万円(87.0%増)▽当期利益2010億1600万円(84.1%増)。
売上収益は、グローバル主力品の抗がん剤「エンハーツ」や抗凝固薬「リクシアナ」等の伸長及び円安の進行による為替の増収影響等により二桁増収となった。エンハーツの世界売上収益は4492億円(対前年比73.9%増)、リクシアナ2877億円(17.9%増)。売上収益に係る為替の増収影響は668億円。
コア営業利益は、5DXd ADCs(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカンなど)への研究開発投資の増加等により、研究開発費が前期比276億円(8.2%)増加の3643億円となった。コア営業利益に係る為替の増益影響は106億円であった。
営業利益は、ノバルティスからの同社米国子会社 プレキシコンに対する米国特許侵害訴訟の和解金の受領等により、一過性の収益が増加したため、コア営業利益に比べて増益額が拡大した。
税引前利益は、受取利息の増加等により、金融収支が192億円改善したため、増益となった。
2025年3月期の業績予想は、売上収益1兆7500億円(対前年比9.3%増)、コア営業利益2100億円(7.5%増)、営業利益2300億円(8.7%増)、税引前利益2350億円(0.9%減)、当期利益1900億円(5.5%減)。