MSDは4日、抗PD-1抗体キイトルーダと化学放射線療法(CRT)の併用療法について、新たに高リスク局所進行子宮頸がんと診断された患者を対象とするP3試験(KEYNOTE-A18試験、ENGOT-cx11/GOG-3047)において、主要評価項目である全生存期間(OS)の延長を達成したと発表した。
独立データモニタリング委員会による事前に規定された中間解析の結果、キイトルーダとCRTの併用療法は、CRT単独と比較して統計学的に有意で臨床的に意味のあるOSの延長が認められた。
同試験におけるキイトルーダの安全性プロファイルはこれまでに報告されている試験で認められているものと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されなかった。同結果は今後の医学学会で発表し、各国の規制当局に提出していく。
既報の通り、KEYNOTE-A18試験は、2023年にもう一つの主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の延長を達成しており、このPFSのデータは、2023年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次総会で発表された。
このPFSのデータに基づき、2024年1月に米国FDAから、国際産婦人科連合(FIGO)2014進行期分類に基づくIII〜IVA期の子宮頸がんに対するキイトルーダとCRTの併用療法の承認を取得している。
米国では、キイトルーダは子宮頸がんにおける適応として、この他に「FDAが承認する検査でPD-L1陽性(CPS≧1)と確認された治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がんに対する化学療法±ベバシズマブとの併用療法」と「FDAが承認する検査でPD-L1陽性(CPS≧1)が確認され、化学療法による治療中または治療後に疾患が進行した再発または転移性子宮頸がんに対する単独療法」の2つが承認されている。